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「品質=プライド」てこと

欠点豆ゼロは不可能

スペシャルティクラスの品質のコーヒー生豆でも100%欠点豆の混入が無いわけではありません。生産農家でも厳重にチェックしているでしょうし、中間業者でも品質チェックをしていると思います。それでも欠点豆の混入をゼロにするのは不可能なのです。

だからこそ多くのスペシャルティコーヒー専門店ではコーヒー生豆をチェックして、欠点豆を取り除くためのハンドピックという手間のかかる作業をやっているのです。

そして多くのお店では焙煎後のコーヒー豆を再度チェックして、焼きムラになっている死ニ豆や熱が入りすぎている焦げ豆を取り除く作業をやっています。ダブルチェックです。

「手間=お金」てこと

このハンドピックは100%人力の手作業です。とても根気のいる作業です。だから適当にやっている場合もあるでしょうし、スペシャルティコーヒー専門商社から仕入れたスペシャルティコーヒークラスのコーヒー生豆の品質を信じて(過信?)そもそもハンドピックをしないまま焙煎している場合もあると思います。

ディスっているつもりはありません。
つまり何が言いたいかというとスペシャルティコーヒーの品質というのは最終的にはロースターのプライドによって守られているという事が言いたいのです。

品質を高いレベルで守っているロースターやそのお店のスタッフの努力というプライドが、スペシャルティコーヒーの品質そのものだということを多くの人達に理解して欲しいのです。

スペシャルティコーヒーの品質をどのように守っているのかは、それぞれのロースターによってバラバラです。実際に焙煎したコーヒー豆を見てみないとロースターのプライドは判断できません。ハンドピックと呼ばれている工程が100%人力の手作業だということは、ハンドピックそれ自体がロースターにとってはコスト(負担)になるからです。

「焼いたら分からない」てこと

スペシャルティコーヒーの品質を高いレベルで守るという事はその分だけコストがかかっているわけです。だから利益や効率を重視しているロースターの場合は、焙煎されたコーヒー豆を見れば一目瞭然です。割れ豆、欠け豆、焼きムラ豆、焦げ豆などが取り除かれていない状態ですからね。

もしそれらの欠点豆が取り除かれていたとしても安易に信用してはけません。とあるブログに書かれていたのですがコーヒー業界には「焙煎してしまったら分からない」という言葉があるそうです。

本当にそういう言葉がコーヒー業界に当たり前として存在しているかどうかは私にはわかりませんが、実際に焼いてしまったら分かりません。それは事実だというのはよく理解できます。

コーヒー生豆の状態だと見つけやすい虫食い豆やカビ豆といったコーヒーの味、香り、後味に最も影響してしまう欠点豆も、焙煎してしまったら分からなくなります。

スペシャルティクラスだとなおさら虫食い豆やカビ豆の混入が非常に少ないので、取り除かずに焙煎しても風味にほとんど影響が無いと考えて人がいても仕方ないと思います。

本当のコトしか言ってません

くどいようですが「手間=お金」ですからね。ディスってないですよ。

こんな理由があるので販売するコーヒーの総量が多いお店ほどスペシャルティコーヒーの品質を高いレベル守ることが難しくなっていくわけです。ご理解いただけたと思います。

スペシャルティコーヒーの定義には欠点豆の混入が無いことが明記されています。それでも多くのロースターが「当店はハンドピックで欠点豆を取り除いています」とか「焙煎前と焙煎後の2回のハンドピックをやっています」とか堂々と言っちゃってます。

スペシャルティコーヒーを売ってるんだから当然の事なのに、それをキャッチコピーにしているお店もよく見かけます。そういう状況なのが今のスペシャルティコーヒー業界なのかもしれません。事実を書いてるだけでディスってないですからね、マジで。

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