続いているから、いまがある。
高卒で就職してからというもの、10回ほど転職をしています。
期間としては一番短い先で4か月、長いもので現在の仕事の14年目まで。
転職と転職の間が半年開いていることもあれば、数珠だったこともあります。
ラッキーなことに全部が正社員。
これといった資格も無く、基本的に色々な事務職を中心に流れ流れて今に至っています。
いまの仕事は創業の立ち上げこそ3人でしたが、色々あって現在は実稼働ひとり。
もうひとりは良く言えば相談役・・・みたいな非常勤監査役。
そんな感じでひとりになってから12年位。
友人や先輩、取引先の方に「よくひとりで仕事出来るね」何て、褒められているのか、不思議に思われるのか聞かれます。
一番最初に就職した職場の先輩がマシーンのような正確さを要求してくる、本人も「歩くマニュアル」と言われるような方だったので、「手を抜く」とか「ラクをする」なんて文字は「マニュアル」にはありませんでした。
100パーセント正確で、丁寧且つ迅速。
これをぬるい郵便局の年賀状の仕分けと、洗車拭き上げくらいのガソリンスタンドのアルバイトしかしたことの無かった18歳の自分に叩き込んで来ました。
「1回しか教えない」もガチで有言実行。
ひたすらメモを書いて清書して、どうしてもわからない時は、先輩がいない隙に他の係の先輩にコソっと聞く・・といった塩梅。
「ああ、1回しか教えてくれないもんね」と他の係の先輩は心得た様子で「コソっと」教えてくれたものです。感謝、感謝・・。
「100パーセント正確」の中には、ゆりかごから墓場までの如く、最初の受付からラストの締めまでの流れを確実に理解・把握して、無駄の無い最短時間での締めも要求されました。
約2年コッテリと指導・教育されたことが「仕事に取り組む基本」となって、25年以上経とうかとする今に至って、ひとりでもそれとなく仕事をこなせている気がします。
「監視」が無いので、だいぶ緩くなっていますけど・・。
いまのご時世だと間違い無く「パワハラ」と言われる指導であったかもしれません。
でも、あの時の先輩の指導は「後々困らない、間違いの無い仕事の仕方と仕事に対する姿勢」を覚えさせることに必死だったような気がします。
自分がこの会社にいる間に困ることが無いように教えてくれていたんだろうなぁと。
確かに他の部署へ自分が行っても「正確・丁寧・迅速」を考えて行動をしていたので、ミスも無く、諸先輩方には可愛がって頂けました。
「働くこと」に対してぬるいバイトしかしたことの無かった自分は、働くって厳しい・・と思いつつ割と真面目に「仕事に対峙」することから逃げなかったので、今はあの頃の自分を褒めてあげたいです。
「あの時、逃げなくて偉かったね」と。
先輩は同じ会社でまだ仕事を続けていらっしゃいます。
たまに連絡をしますが「忙しい」と軽く一蹴されます。
同期に「連絡しても冷たくてさぁ」なんて話をしますが、同期は口を揃えて「怖くて話し掛けられない」と言います。
一蹴されますが、無視はされません。
だいぶ前に会って飲んだ時には「仕事ひとりでやってて偉いね、そこは尊敬する」何て破格の誉め言葉を貰えました。
仕事は辛いことや我慢することの方が多くて、楽しいこと嬉しいことは少ないかもしれません。
18歳の頃の我慢は今の自分には出来ないかもしれませんが、18歳を通って来て、いまの自分がいます。
転職しまくっての自分がいます。
仕事でも他の事でも、経験って言葉だけでは括れない、地続きの「いま」が大切なんだろうと思います。
自分ひとりでやっている気になった時こそ「地続き」だよねぇって。
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