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水戻しパスタの試行錯誤レシピと可能性。400ccの水に2時間浸してから、茹で2分がベストかも。

暑かった今年の夏。ランチにパスタを食べたいものの、台所で長時間火を使いたくないし、そもそも限られたお昼休憩の時間にお湯を沸かしてパスタを茹でるなんて時間がかかることはできない。

そんな中出会ったのが、「水戻しパスタ」です。水戻しパスタとは、「あらかじめパスタを水に浸しておくことで、茹で時間を短くできる」もので、水漬けパスタとも呼ばれるようです。

この夏、水戻しパスタのレシピを試行錯誤した結果、私がベストだと思う調理法と失敗例、可能性をシェアします。

【おことわり】
料理の素人かつ健康な成人が家庭で食事を楽しんだ一例のシェアであり、内容を試すのもアレンジするのも、ご自身の責任にてお願いいたします。また、試された結果、フードロスにつながらないことを切に願います。
また、「パスタ」「スパゲッティ」の違いを認識しつつ、文字の長さ・読みやすさを意図しこの記事では「パスタ」と表現することをご容赦ください。


水戻しパスタのきっかけ

在宅で仕事をすることが多い私。ランチに何をどういただくかは、午後の仕事のためにも大切です。人に会う予定のない午後は、ニンニクががっつり効いたペペロンチーノをハフハフ食べたい。

が・・・この暑苦しい夏に、果たしてたっぷりのお湯を沸かしてからパスタを茹でるとなると、暑いし何より時間がかかる。夏の昼間にパスタを茹でることへの抵抗感。

そんな中、「水戻しパスタ」の存在を思い出しました。しかし、そのレシピを思い出せない。そこで自分で見極めてみることにしました。

調理方法

結論「400ccの水に2時間浸してから、2分茹でる」

最初に、ズバッと結論です。

前提
・パスタは、1.6mm、標準茹で時間7分のものを使用

オススメしたい調理法
・1人前 (パスタ100g) を、400ccの常温の水に2時間浸す。
・その状態から、2分間茹でる。

手順1 パスタを常温の水に浸す

まず、パスタを常温の水に浸します。パスタ1人前は、乾麺状態で水100gと言われています。100gの乾麺を、400ccの常温水に浸します。そして、浸す時間は2時間

ここで大事なことは、面倒でもきちんと測ることです。浸るうちにパスタの構成要素である小麦粉や塩分などが、浸かっている水に溶け出すように思います。少しの誤差なら大丈夫だと思いますが、ここで分量を測ること、時間を測ることは大事です。

ちなみに、少し大盛で食べたいときは、乾麺120gに対して、水500ccだとうまくいきました。2人前200gに対する、適切な水の分量や浸し時間については未検証です。

さて、何に入れて浸すのが良いか。私は、パスタを半分に折り、野田琺瑯の White Series のホーロー容器に入れて浸しました。なぜこれを使ったかは、茹で工程でお伝えします。


手順2 2時間浸したあと、2分茹でる。

この手順で2時間浸した後、こんな状態になります。水がうっすら白濁し、パスタが少しクネクネしています。

ホーロー容器で、100gを400ccの水に浸して2時間経った後

ここから茹でていきます。まず、容器から水戻しパスタだけを別のお皿にあけた後、浸し水が入ったままホーロー容器ごと火にかけ、茹で湯を沸かします

私の試行錯誤の結果、「茹でるのに必要なお湯は、2時間経過後の浸し水で十分」との結論に至りました。そして、そうであるならば、浸し工程の受け皿と、茹で工程の鍋が一緒だと良いのではと思い、ホーロー容器を使うことを思い立ったのです。

茹で時間は2分、ただしここはお好みによると思います。茹で工程を見ていると、生麺に火が通っていくような光景で、白っぽかった麺が黄色くなっていきます

そして完成。この日は残り物のソースと和え、いただきました。

見映えはご容赦くださいませ・・・


水戻しパスタの良いところ

味や食感を追求するのであれば、十分な湯を沸かし、適切な量の塩を入れた上で茹でるのが本筋でしょうし、邪道なやり方だと承知しています。しかし今回は、「暑い夏の短いランチタイムに、火を使う時間を短く、調理時間も短くしたい」を念頭に綴らせて頂きました。

私は、このニーズを達成することはできたと思います。加えて、次のようなメリットもあると感じました。


意外なメリット1 「ランチの時間を大切にできる」

先述したとおり、水に浸す時間を守ることが大切です。このケースで言えば2時間。12時に頂くなら、10時頃から浸す。逆に言えば、10時頃から浸し始めたら、12時には頂くということです。

何が言いたいかというと、こうすることで、あらかじめランチタイムが決まってくるのです。この大切さに、ピンと来るでしょうか?

「急ぎの仕事が入ってしまった」「キリが悪い」と言って、ランチの時間や内容を後回しにすることがあるかもしれません。お仕事への熱量も大切でしょうが、私たちの身体は食べるもので作られているのもまた事実であり、食事の時間が決まることで、ランチの時間を守れるというメリットを感じました。

「2時間前に仕込み、仕込みの2時間後に食べるなんて、毎日は難しい」という方もいらっしゃるでしょう。まさに私も同じであり、毎日できることではないかもしれません。しかしだからこそ、こんな仕込みができる日には、ランチを大切にしたいと思うのです。


意外なメリット2 アウトドア、特にキャンプでの可能性

この方法を採ると、「キャンプでのパスタ」という可能性を感じるのです。フィールドでは、水も火も限られているし、茹でた後のお湯の扱いにも配慮が必要です。そんな中、前もって浸す2時間は必要ではあるものの、限られた水や火をうまく使うという点でも、有効のように思います。

さらに、浸された2時間がどう経過していくかを、子どもたちと一緒に観察するのも面白いかもしれません。キャンプは調理の時間もアクティビティですから。


失敗談

たくさん試行錯誤をしてきた中で、いくつか失敗談をシェアします。基本的に食べるのが大好きな私は、どのケースでも全て学びとして味わい、完食したことも付記します。


浸し過ぎたらどうなるか

浸し時間が2時間を超え、3時間になったケースです。茹でた後ややブヨブヨした感じになりました。浸すだけであって火は通っていませんので、浸した後に茹でることは必須だと思います。


茹でずにフライパンで炒めたらどうなるか

個人的にはおすすめしません。パートナーには「焼きそば食べているの?」と尋ねられました。フライパンで炒めることで火は通るものの、かなり時間がかかり「火を使う時間も調理時間も短く」という今回のニーズを満たせないと思います。


最後に

ここまでお読みくださってありがとうございました。料理の素人が試行錯誤しながら、真夏の仕事の合間、ランチタイムを楽しく過ごした経験をシェアさせていただきました。

私の収穫は、いろいろレシピを試したことで、ランチが楽しくなったこと、そして、ランチタイムを大切にできたことです。食にアクセスするのが比較的難しくないこの国で、あえて様々に試しながら最適解を探していくこのプロセスの魅力が伝わったら、嬉しい限りです。


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