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第2回SDGs担い手育成講座(2024年度)
第2回SDGs担い手育成講座を開催しました。この講座の概要、第1回の講座につきましては、以前記事を作りましたので、こちらをご覧ください。
・トヨタ白川郷自然學校
第2回SDGs担い手育成講座のご報告
狙い
第2回:村のサスティナビリティを実感する
現場体験(フィールドワーク)で丸1日かけて古道整備作業を行い、道を守り続けてきた白川村の人々の想いに触れる機会とする。また、ゲストに株式会社さとゆめ代表取締役の嶋田氏をお迎えし、自身や地域、事業との〝向き合い方”をお伝えする。
参加者
年間を通した連続講座の第2回は9都府県14大学から17名の学生が参加しました。今回も多様な分野の方がおり、様々な視点や想いを持った若者が集まりました。また、一昨年の参加者(2期生)1名、昨年の参加者(3期生)2名もOBOGとして関わっていただきました。
スケジュール
【1 日目】
PM 開会・オリエンテーション
ゲストトーク「なぜトレイルを整備するのか?」
白山白川郷トレイルクラブ代表 蟻原陽一氏
グループセッションⅠ
夜 夜の森を感じるナイトハイク
【2 日目】
AM 古道整備作業Ⅰ
PM 古道整備作業Ⅱ
夜 焚き火タイム
【3 日目】
AM 2日間のふりかえり
ゲストトーク「自分と向き合う地域と向き合う事業と向き合う」
講師:嶋田俊平 氏(株式会社さとゆめ代表取締役)
グループセッションⅡ
PM クロージング
活動の様子
①開会・オリエンテーション
第1回終了後から約3か月ぶりの再会で、まずはお互いに近況報告。その後、ファシリテーターの黒坂より、副題とのつながりとして、第2回は「自然と共に」にフォーカスして、自然にどっぷりと関わる3日間であることが共有されました。また、第1回のゲスト澁澤寿一氏のお話に出てきた〝仕事と稼ぎ”の復習として、白川村にはお金を稼ぐためではない、村民全員による村内一斉清掃や水路清掃など、地域のための仕事が1年を通してあること(白川村の歳時記)が紹介され、その1つの事例として、古道整備作業の話がありました。3か月ぶりの再会にもかかわらず、終始和やかな雰囲気で行われました。
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②ゲストトーク「なぜトレイルを整備するのか?」
講師:蟻原陽一氏(白山白川郷トレイルクラブ代表)
「なぜトレイルを整備するのか?」と題して、白山白川郷トレイルクラブの活動やJAPAN TRALの話をしていただきました。また、集落と集落をつなぐその古道を歩いて、蟻原氏の曾ばあちゃんが嫁入りに行った話など蟻原氏の熱い想いも感じられる場面がありました。短い時間ではありましたが、古道整備活動の意義を感じていただき、翌日の作業へ気合いを注入する時間となりました。
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蟻原氏のお話を聞いた後、少グループに分かれ、感想の共有がありました。
「白川村をこれからも守っていくという強い気持ちが伝わって、私も何かできないかなと感じるようになった。」
「歩くことで新たにわかる白川郷の魅力を広めていくことの重要性・難しさなどがわかりました。こういった取り組みが多くの人に広まったら嬉しい」「自分たちが生活する上で一人では生きていけない。だから、何か見返りを求めるのではなく、助け合いの精神で行うことの大切さを学んだ。」
などの感想が出ていました。
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③夜の森を感じるナイトハイク
夕食後、人工的な灯りを使わずに、夜の森へ出かけました。ライトを使わないため、暗闇ウォークです。歩いていると自然と、聴覚や嗅覚、足の裏の感覚など、人間が本来持っている様々な感覚が研ぎ澄まされていきます。夜の森に身を置き、自然を全身で体感した時間となりました。
「いかに光に頼りながら生きているか気づかされた。五感をフルで使っている感覚。こんなに地球は静かで美しかったのか再発見。ここに住んでいる私は幸せだと感じた。」
「森にお邪魔する気持ちの大切さと”地球の夜”を知れた。また、人間社会が
いかに”人間のため”につくられた空間・時間であるかを実感した。」
「デジタルデトックス!普段あたりまえに使っている電気の明かりと距離を置いて、月の明かりや星など自然の光に頼って歩く時間、ぼーっと空を見上げる時間、素敵すぎた。日々の悩みを忘れられる、ゆったりとした時の流れでした。」などの感想がありました。
④古道整備作業
「今日は先人が歩いていた道をトレイルとして活用するため毎年整備している白山白川郷トレイルクラブの方々と一緒に作業します。」との声で始まり、作業の全体説明がありました。また、唐ぐわや剪定ばさみ、ノコギリなどの作業道具の説明と、安全に作業するため危険予知などを行いました。その後、集合写真を撮り、コースターに乗り込み、古道入り口へと出発しました。
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現地へ到着後、古道入り口から森へ入り、作業開始。手ノコで枝切りを行い、ルートづけ、さらに切ったものの除去や、歩きやすいように唐ぐわで
地面を平らに均す作業をしました。
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2時間ほど作業をして、11時過ぎに今回のルート上で最高の標高箇所、中山峠に到着。みんなはおなかペコペコ。「腹が減っては戦はできぬ」ということで、お昼休憩となりました。山のなかで休みながら、ゆったり食べるお弁当は最高においしかったです。
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昼食後、再度、古道整備作業をしながら、山中を進んでいきました。
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13時頃、今回の折り返し地点である横谷に到着。疲れた体を休めるために川沿いで座る人、暑くなっった体を冷やすために川に入る人など、思い思いに体を休めました。再出発前に川で撮影した集合写真はみんなの笑顔が溢れていました。
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その後、ゆっくりと戻りながら、みんなで作業した成果を確かめていきました。「蟻原氏の曾ばあちゃんも嫁入りの際にここを通ったのか…」など、先人たちに想いを馳せながらひと時を過ごし、無事に下山。最後にみんなで集合写真を撮りました。
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⑤焚き火タイム
夕方に、丸1日作業を共にした仲間とふりかえり、感想を共有しました。
また夕食後に翌日のゲスト講師の嶋田氏も合流し、焚き火を囲みながら
ざっくばらんに話し合いました。
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⑥2日間のふりかえり
最終日の朝、2日間をふりかえり、自身の気づきをまとめ、言語化する時間をとりました。各々が心地良いと思える場所でそれぞれふりかえっていただきました。
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⑦ゲストトーク「自分と向き合う 地域と向き合う 事業と向き合う」
講師:嶋田俊平 氏(株式会社さとゆめ代表取締役)
株式会社さとゆめ代表取締役の嶋田氏に「さとゆめ」創業の想いや経験などを熱く語っていただきました。キャリアの中で「いかに地域に必要とされる存在になれるか」「そして、いかに自身や社員が生きていくか、 組織を維持・成長させるか 」を考えて生きてきたこと、その結果、「伴走」という、 コンセプト・ビジネスモデルに辿り着いたこと、その過程での気づきや試行錯誤したことなどを中心にお話しいただきました。 また、最後に自身のご経験を踏まえ「未来は変えられる!」というメッセージを届けておりました。
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⑨クロージング
「今回の講座で新たに手に入れたコトは何ですか?」との問いに対して、各々が発表し、3日間の活動を共にした仲間の想いを分かち合いました。
また第3回の予告として、地域や企業の未来を見据えた取り組みを体感していただくため、〝白川郷学園訪問”や〝トヨタによる講話”などをお伝えし、締めくくりとなりました。
実施結果(主催者所見)
第2回目の講座の目標は達成できたと考えます。ゲストトークの嶋田氏のおかげで、参加者の皆さんに、自身や地域、事業との〝向き合い方”を提供できたと感じました。また、白山白川郷トレイルクラブの方々との共同作業(古道整備作業)や焚き火を囲んでの意見交換を通して、昔から道を守り続けている村の人々の想いに触れていただきました。また、同時に実際に丸1日かけて作業に関わることで、如何にそれが大変なことかを実感されているように感じました。また、そんな大変な作業を仲間と共に楽しく実践されているこの活動などに、サスティナビリティのヒントも隠されているのではないかと感じていただけました。
参加者の声
「〝もやもや”を〝わくわく”に!の精神を大事に、ものごとを捉える。
覚悟と敬意!不安から目を背けずに向き合っていきたい。」
「”好きなことを仕事にする”というのは不可能だと思っていた。勿論、
好きを仕事にするのはかなり難しいとは思うがそれを実現している方の
お話を聞けて自分自身の今後の進路や職業選択の軸を考え直すきっかけ
になった。」
「人の体と自然は一体。同じ地球の中で線引きされていない。話を聞いて
終わらず、古道整備作業のように一人一人が関心を持ち、同じ活動をし
ながら共感することがより一体感を生み出すことができる。」
「昔から”こんなもんでいっか。普通の人でありたい”と思っていた。何か
特別なことをしたいと思ったことはないし、そんな能力はないと今でも
若干思っている。ただ、今日の話を聞いて、自分をもっと高めていきたい
と思ったし、人生こんなもんでいっかで終わらせるには長いし、つまらな
いなと感じた。」
受講生の皆さま、ご参加いただき、ありがとうございました。
また、第3回に会いましょう!
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