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小さなオーロラ、カーテンみたいなオーロラ、いずれ赤いオーロラ。

最近、旅景色に飢えている自分に気付く。せめて写真で振り返る旅に出よう。

オーロラ・ウォッチの旅に出たのは8年前。カナダのホワイトホースはオーロラ遭遇率が90%以上という情報を得て旦那さんと意欲満々で向かった。

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バンクーバーでトランジット。バンクーバーも素敵な街。いつか訪れたい。

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バンクーバーから一気に北上して、アラスカの手前まで。徐々に秘境感が深まってくる。

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地図:YM Tours Ltd.

ホワイトホースは、カナダ北西部に位置するユーコン準州の州都。ゴールド・ラッシュ期 (1897~98) に金の集散地として栄えた町だ。

滞在拠点には「Inn on the Lake」という、湖のほとりに建つロッジを選んだ。

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木のぬくもりが心地よい、とても素敵なホテル。

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予約をすれば、料理人として長年腕を振るっていたオーナーのコース料理を堪能できるのも魅力。どの皿もシンプルながら、丁寧に施された調理と繊細な味付けでとても満足度が高かった。

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部屋にはバルコニーがついていて湖を眺められる。11月末の北極圏なので日照時間は短く、15時過ぎには夕焼けのような空に。夜になり、外の温度計を確認するとマイナス20度まで下がっていた。

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いざオーロラ鑑賞へ。

オーロラ予測のウェブサイトとにらめっこしながら、チャンスが到来すると室外へ出てカメラを構える。(ずっと外にいると指先が凍傷になる)

結論から言うと、3日間の滞在中、カーテンのようなザ・オーロラに遭遇することはできなかったが、ほんの小さなオーロを観ることはできた。でも星空だけでも来た価値があると思えるほど、美しい夜空だった。

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ちなみに、3カ月後に同じロッジを訪れた友人カップルが観たオーロラはこちら↓。日頃の行いの差であろうか。

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彼女の当時の投稿文もあわせて紹介。

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オーロラが、山の陰から出てきて、ユラユラ揺れながらこっちに向かってきた。意外に速い。真上を通って、反対側から来たオーロラと繋がり、ほんと、カーテンみたいに!
繋がったあとは、空のてっぺんから吊るされたカーテンみたいにキラキラ揺れながら、こっちに落ちてきそうに近く見えた。
湖の上で、まわりに自分たち2人以外誰もいなかったから、きれいだけど、オーロラで覆われた空が光りすぎて怖いくらいだった。
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オーロラ以外に、犬ぞりツアーを楽しんだのも良い思い出。犬ぞりは先住民の人々が、物資を運ぶときや狩猟時に実際使っていたもので、1日に数百キロ走ることも珍しくない。車やスノーモービルが普及した今でも、厳しい極北の冬には故障の心配があるため、移動手段として使っている人もまだ多く存在するんだとか。

朝一に犬ぞり場?に到着。50~60匹はいると思われる犬たちが威勢のよい声で迎えてくれる。

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結構スピード出るので恐怖の局面も。

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小さな子犬たちもお目見え。犬好きにはたまらない。

犬ぞりを楽しんだ後に犬ぞり場のロッジで暖を取っていると、先住民のおじいさんがいらっしゃって(ホワイトホース住民の16.5%は先住民が占めている)、ちょっとした雑談をしてくれたのも印象に残っている。

その方は、人生でたった一度だけ、赤いオーロラを観たと話してくださった。少年のころ川のほとりにいると、突然現れまもなく消えてしまった。それは、どのオーロラよりも美しかったと。

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写真:AstroArts Inc. 

赤いオーロラなんて存在も知らなかった私は、おじいさんの幻想的な話に息をのんだ。人間が知らない、目にできない、自然の幻想的な姿はまだまだたくさんある。こんなにベテランでもたったの一度しか見られていないオーロラがあるのだ。

そういえば滞在中、ホワイホースに定住している日本人に3人も会った。犬ぞりインストラクター、現地旅行会社の方、そして現地のコンビニエンスストアの店主。3人ともホワイトホースの自然に魅了されて移住したという。ここならば、確かに自然の魅力や神秘を存分に感じることができそうだ。

子供達がもう少し大きくなったら、オーロラ鑑賞の家族旅行をしたいと考えている。今度こそはカーテンのようなオーロラに遭遇したい。あいも変わらず懲りない願いをこめて。

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