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「直接性」と「学びの偽装」

「内外教育」(時事通信社 2024年10月22日)に東京大学の佐藤学先生が、こんなことを書かれていました。

新型コロナ後の教室の変化を象徴するマスクとコンピューター、この2つは何を意味しているだろうか。2つに共通しているのは「直接性の喪失」である。

「内外教育」(2024年10月22日)

なるほどと思いました。

マスクをすると生徒と教師、生徒と生徒が直接、顔を見ながら会話することができません。
相手の表情が見えません、また何を考えているかつかみにくいのです。

コンピューターを使った学習では、生徒が自分の言葉を発して行う会話や交流がありません。

その結果、「学びの偽装」が生まれると佐藤先生は書いています。
「学びの偽装」とは、学んだつもり、学んだフリになることだそうです。

生徒は「学んだつもり」、教師は「教えたつもり」の授業で、何が残るのでしょうか。

何事においても「直接性」は面倒くさいものですが、情熱が伝わり、心が通う場面が多くなることも事実です。

佐藤先生の論文を読んで、「直接性」を教室に取り戻すことが大切だと思いました。