去華就実~中学校教師の教育雑感記~

元公立中学校教師。現在,公立中学校非常勤講師。校内研修や教育セミナーで講義,講演,模擬…

去華就実~中学校教師の教育雑感記~

元公立中学校教師。現在,公立中学校非常勤講師。校内研修や教育セミナーで講義,講演,模擬授業を行っています。道徳教育、道徳授業づくり,学級経営、学年主任としての仕事術,教師論,教育論についての研修やセミナーの講師依頼も承り中です。主な著作は「良い行いを導く道徳授業」(日本標準)

最近の記事

教育実習終わる

昨日で教育実習が終わりました。 実習生に直接指導をしたり話をしたりすることはありませんでしたが、3回ほど授業を見せました。 実習生が見せてくださいと言ってきたからです。 2年生の地理的分野「中部地方」の授業でした。 いつもと同じように、全員参加の授業で生徒とのやりとりをしながら進めました。 授業後にどうでしたかとたずねると 「楽しかったです」 という答えでした。 この若者が教師になり、生徒と一緒に楽しい授業をしてくれることを願っています。

    • 日本の森林80年

      日本の森林は戦後すぐに植林されたので、そろそろ80年が経過するそうです。 つまり、日本の木を守るためにも伐採する必要があるのです。 また、木は光合成で二酸化炭素を吸収していますが、40年以上経過した木は吸収量が減っていきます。 80年経過した木の二酸化炭素吸収量は4分の1程度だそうです。 こう考えると、地球環境のために、木は計画的な伐採と植林を繰りかえす必要があるのです。 関東大震災で倒壊したり、火災にあった家のほとんどが木造だったため、コンクリートの住宅が一気に増えたそうで

      • 実習生の道徳授業は不要である

        今日の1時間目、2年1組で教育実習生による道徳研究授業がありました。 教科書教材を使い、指導書通りに進める流れでした。 昨日も書きましたが、教育実習生に道徳授業をやらせることは無理があります。 研究授業となればなおさらです。 実習期間に担当学級の担任による道徳授業を1度参観した程度です。 あとは、自分が中学生の頃に受けた道徳授業の記憶しかないはずです。 もちろん、大学でも道徳に関する講義や演習はあると思いますが、現場ではほとんど使えないと思います。 例えるならば、野球を観戦

        • これでいいのか教育実習

          今日の3時間目に教育実習生が社会科の研究授業をしました。参観者は6名でした。 明日は、道徳の研究授業の予定が入っています。 さて、教育実習のスケジュールを思い出してみます。 2週間から3週間の期間に以下のことを体験します。 ①講話:「学校運営」(校長) ②講話:「教育課程」(教務) ③講話:「生徒指導」(生徒指導主事) ④講話:「特別活動」(生徒会担当) ⑤講話:「保健指導」(保健主事) ⑥授業参観:教科、道徳、学活など ⑦授業体験:教科 ⑧研究授業の指導案作成(教科、道徳ま

          進路事務の軽減

          3年生の進路指導主事になると、その事務の多さに驚くことになります。 若いころは、公立高校とそれぞれの私立高校の調査書の形式が違っていました。そうなると同じ内容を違う形式で書くことになります。もちろん、コピーは禁止でしたから、カーボン用紙(知ってる人は少ないのでは)をしいてボールペンで書いていました。 現在は、私立高校も公立高校と同じ調査書を使ってもいいです。 また、夏休みのオープンスクールの申し込みも煩雑です。スクールバスの利用、乗降するバス停名、体験する部活動、保護者の参

          「風に吹かれて」終了

          野中信行先生のブログ「風に吹かれて」が昨日(9月15日)で終わりました。 本当に残念です、寂しいです。 野中先生からは、学級づくりと日常授業の大切さを学びました。 「3・7・30の法則」 「味噌汁・ご飯授業」 「小刻み学習法」などです。 野中先生とお会いしたのは、福岡で開催されたセミナーでした。 わずか1度しか講座を受けたことはありませんでしたが、メールのやり取りなどでつながりをもつことができ、現在も続いています。 ブログは終わりましたが、これからも学び続けたいと思います

          サークル例会

          昨晩、佐世保教育サークルの例会がありました。 今回は、対面ではなくZOOMで6名が参加しました。 主な内容は、11月30日に開催する「愛の道徳授業づくりセミナー」の打ち合わせでした。 このセミナーでは、「郷土愛」を中心とした内容となっています。 しかし、この「郷土愛」を扱う道徳授業をどうやってつくるかがなかなか難しいのです。 サークルでも意見交換をしましたが、みんな苦労していました。 このような苦労や悩みを経験することで、道徳授業づくりの腕があがるのです。 私も苦労しています

          ドイツの養命酒

          先日、再会した大学時代の友人Yくんからお土産をもらいました。 Yくんは、大学時代からずっとドイツに興味を持ち、大学に勤めている今もドイツの歴史(特にナチス)の研究を続けています。 研究のために何度もドイツへ行って原書にあたることもしています。 もちろんドイツ語も堪能です。 さて、お土産ですが、何とドイツのお酒をもらいました。 説明では、養命酒のようなお酒で、アルコール度数も高いので、チビチビと飲むものだそうです。 しかし、残念ながら私は酒を飲みませんので、実家に持っていこう

          生徒との良好な関係をつくる

          非常勤講師という立ち位置ですから、生徒と接する場面は基本的に授業だけです。 しかし、授業だけでは適度な距離の関係づくりは難しいと思います。 そこで、朝は、生徒がたくさん通る2階の渡り廊下に立って、あいさつをしています。 また、授業開始時刻よりも5分早く教室に行って、生徒といろいろな雑談をしています。 通りすがりに声をかけます。そして、話題についてきた生徒とは立ち話をちょっとだけします。 4月から続けていますが、今は話しかけてくれる生徒が増えました。 こんな関係をつくっておくと

          「道徳教育10月号」

          明治図書から「道徳教育10月号」の寄贈本をいただきました。 本号の特集は「考え、議論したくなる授業に変わるしかけ大全」でした。 この中の「導入・教材提示」について2ページ原稿を書かせていただきました。 ①「思考を刺激する”短い言葉”を加えた発問」 ②「全員を参加させる教科書教材の組み合わせ」 1ページ内に収めることがとても難しかったですが、私の主張は伝わると思います。 是非、ご一読いただけると嬉しいです。

          友、遠方より来る

          昨晩は、山口大学の西洋史研究室で共に学んだ友人Y君と再会しました。 せっかくなので佐世保名物のレモンステーキ有名店を予約しておきました。 やはり何度食べてもおいしかったです。 Yくんも満足していました。 大学を卒業してから40年がたちます。 40年前のことを昨日のことのように語り合いました。 時間を意識せず、酒を飲みながら本音で話しあっていたから、このような強いつながりが生まれたのだと思います。 次は、私が山口へ行って、またいろいろと語り合いと思います。 楽しいひと時でし

          アドバイス

          来週、研究授業をする予定の教育実習生が指導案を持ってきました。 アドバイスをもらうためです。 教育実習生にいろいろと細かいことを言っても正直わからないと思いましたので、こんなことを話しました。 ①授業とは何か ②指導案とは何か ③指導案に書くべきことは何か ④最も大切な「単元観」「題材観」 ⑤教科書を何回も読む ⑥教科書の内容から疑問点を探すクセをつける ⑦指導案通りに進めなくてもよい ⑧授業を体験することが大切 ⑨教師という仕事の魅力 授業の楽しさは、教師と生徒とのやり

          背後にあるものを読み取る

          昨日の読売新聞「広角多角」にこんな文がありました。 我々教師は、生徒が書いた文字から読み取る努力をしているのでしょうか。過去、生徒が書いた文字ではありませんが、このようなことがありました。 ・高校の入学願書に汚れやシミがあるもの ・進路希望調査書に、何回も何回も消しゴムで消した跡があるもの これからどんなことを想像しますか? どんなことが読み取ることができますか? 教師には生徒の背後にあるものを読み取る力や想像する力が必要です。 こういった機能は日ごろから使わないと衰

          「友だち病」

          道徳授業「仲間がいるから」を創り実践しようと考えた理由は、教育現場で「友だち」という言葉を使いすぎているからです。 特に幼稚園や小学校では友だちの大切さを強調しているように思います。「1年生になったら」の「ともだち100人できるかな」という歌詞は、まさにその内容です。 さて、「友だち」はそんなに大切なものなのでしょうか。 級友は全員「友だち」なのでしょうか。 「友だち」は、大勢必要なのでしょうか。 このことがあまりにも強調されているので、友だちがいないことは寂しいこと、友だち

          愛の道徳授業づくりセミナー

          私が所属する佐世保教育サークル主催の「愛の道徳授業づくりセミナー」が開催されます。 私も「郷土愛」に関する道徳授業づくりについて講座を担当します。 どんな内容にしようかと苦戦しています。これも大きな学びです。 当日は、みなさんと一緒に学びを深めたいと思いますので、是非、ご参会ください。

          教育実習はじまる

          今日から教育実習が始まりました。教科は社会科です。 講師の私は担当ができませんから、もう一人の若手がやります。(新規採用2年目) 教師という仕事に対する逆風が強い中、教師になろうと考える若者がいることがうれしいです。 その逆風の原因は、テレビや新聞、雑誌などマスコミが、教師の大変さばかりを報道しているからだと思います。 しかし、多くの教師は、子供を何とか良くしたいと考えて働いているのです。 本来、教師は子供の未来に直接関われる素敵な仕事なのです。 その明るい部分を信じて、一人