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セミナーでの学び(その5)

講座5「どうして自分で道徳授業をつくるのか」
セミナー最後の講座は私が担当しました。
前半20分間は,現在の子どもたちが置かれている社会的状況から,道徳的価値観を持たせることの大切さを話しました。
現在は,多様な価値観が認められているため,生徒が道徳的価値観を持ちづらい状況になっています。
だからこそ,道徳授業を通して,よりよい生き方を考えさせることが重要になってくると思うのです。
そんな話をしました。

後半20分間は,道徳模擬授業をしました。
この授業の目標は「死」についての考えを深めさせることです。
今までは,道徳授業で,人の死を扱うことに抵抗がありました。特に命の尊さを教えるために,人の「死」を扱うことが嫌だったのです。
その考えは今も変わっていません。
ですから,今回はマンガを使って,命の尊さではなく,「死」について考えを深めることに挑戦してみました。

「死」は避けられないもの。
「死」はすべての人に訪れるもの。
「死」がいつやってくるのか,分からないこと。
「死」は,年齢によってとらえ方が違うこと。
「死」を受け入れるときが,いずれやってくること。
こんなことを考えさせたくて,この道徳授業をつくりました。
参加者の感想からも,なかなか難しかったことがうかがえました。
しかし,「生」に対峙する「死」ではなく,「死」をしっかりと考える道徳授業も必要だと思います。
もちろん,62歳という年齢だからこそ、この道徳授業をつくったと言ってもいいでしょう。おそらく,若い先生には,この授業はつくれないと思います。
参加者の感想の一部です。

○死を受け入れる,いや受け入れるしかないと思います。20歳の2人は受け入れられなかった。でも80歳になれば受け入れられた。年齢だけじゃないと思います。そう思える生き方をしたか,ということかなと。
○漫画を扱った教材で文字も少なく読みやすかったです。加えて心情も自然にでてきたので,子どもからもたくさんの考えがでそうと思いました。
○重たいけど「死を受け入れる」も考えていきたいですね。
○死を受け入れる授業は私の中にはありませんでした。

まだまだ,改善すべき点が多いのでさらに深く考えたいと思います。