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2月14日…成熟した精神
さんしゅゆ(山茱萸) Cornus officinalis
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ミズキ科/ミズキ属/落葉小高木/樹高5〜15m/開花3〜4月
さんしゅゆ(山茱萸)は、中国と朝鮮半島を原産とし、日本には江戸中期に渡来した。早春の寒さの名残がまだ残る頃、葉に先立って鮮やかな黄色い小花を密集させて咲かせる。その姿は、春の訪れを告げる光のようにも見え、「春黄金花(はるこがねばな)」の名にふさわしい輝きを放つ。
花言葉には「成熟した精神」という意味が込められている。冬を耐え抜き、いち早く春を告げるその姿に由来するとされ、長い年月を経て培われる知恵や落ち着きを象徴するとも考えられる。
秋には小さな赤い実を結び、その姿がグミの実にも似ている。この果実は古くから生薬として用いられ、乾燥させたものは「山茱萸(さんしゅゆ)」という生薬名で知られる。漢方では、八味地黄丸をはじめとする処方に配され、体を温め、活力を補う働きがあるとされる。特に、疲労回復や健脳作用に役立つとも考えられ、滋養強壮を目的として用いられることもある。
さんしゅゆの花と実は、春の兆しを告げる美しさとともに、人々の健康を支える力を秘めており、古くから生活の中に息づいてきた存在である。
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