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2月3日…すべてを君に捧げる

なずな(薺 )Capsella bursa-pastoris

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アブラナ科/ナズナ属/越年草/草丈10〜40cm/開花3〜6月

薺(なずな)は、アブラナ科ナズナ属に属する越年草。草丈10~40cmに達し、3月から6月にかけて小さな白い花を咲かせる。秋に発芽し、冬を越えて早春に花を咲かせるその姿は、生命力にあふれている。
春の七草の一つとして知られ、日本では古くから食用として親しまれてきた。
名前の由来には諸説あり、「撫菜(なでな)」が転じたもので、「撫でたいほど愛らしい菜」という意味を持つとされる。また、夏になると枯れて消えることから「夏無(なつな)」が転じたという説もある。
別名の「ペンペン草」は果実が風に揺れるとペンペンと音を立てることに由来し、「三味線草(しゃみせんぐさ)」は果実が三味線の撥(ばち)に似ていることから名付けられた。これらの呼び名からも、なずながいかに人々に親しまれてきたかがうかがえる。

花言葉の「すべてを君に捧げる」は、なずなの素朴で可憐な姿や、実がハート形を思わせることに由来していると考えられている。小さな実が次々と育つ様子は、惜しみなく生命を捧げる献身の象徴とも受け取れるだろう。

なずなは食用だけでなく、薬用植物としても重宝されてきた。中国では止血剤として使用され、傷の治癒を助ける効果が知られている。
ヨーロッパでは通風や赤痢の治療に用いられた記録があり、利尿作用もあるとされる。このように、なずなは健康を支える植物としても大きな役割を果たしてきた。

春の訪れを告げるなずなは、可憐な姿の中に秘められた力強さと有用性で、今もなお多くの人々に愛され続ける植物である。


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