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除電の効果の範囲は?

静電気とは言えども電気なので、流れやすい所に流れます。
地面に水を流すと低いところを目指して流れて行きます。電気は高低差は関係ありませんが、流れやすい所に流れる性質があります。
適当に除電グッズを付ければ、除電されて効果がある訳ではありません。
中には市販されている某会社の除電グッズでさえ、消費者庁に景品表示法違反とされ処置命令まで出さられた例まであります。

面白おかしく「これで除電しました!」とSNSに投稿する訳ではありません。一時的にイイねを増やしたい人はそれでもいいのかも知れませんが、見せかけの面白さではお客さんは次に進みません、私はプロとして販売していますし、テストドライバーでもありましたから、「映え」や「派手さ」と正反対の位置にいます。
では何を重要視するかと言えば、「体感」です、別の言葉で言えば「驚き」です。
マジ軽ナットを購入される方の多くは「静電気でそんなに変わるのかなぁ?でも面白そう」という新しい技術への興味が旺盛な方だと思います。
マジ軽ナット タイヤ用は除電チューニングの入り口ですから「効果があったような、無かったような?」では次に進みません。リピート購入する事も無いでしょう。

初めてのユーザーさんには「こんな小さいので、何で変わるのですか?」とよく言われます。逆から考えたら大きかったらホイールには取り付けられませんし、バランスも取り直さないといけません。そうすると手間もコストもかかりますから、一般の方では敷居が高くなってしまう。効果があってもそれだけではダメなんです。
便利過ぎて、手間をかけたくない世の中になっているので、時間は取らず(2~3分)、手間もかからない、工具も不要で誰でも取り付けられる。
小さいのにしっかり除電して、それが体感出来ないと一度お買い上げ頂いただけで終わってしまいます。
まずはタイヤの転がりの良さや振動の低減、接地感の向上等が誰でも体感出来るように細かな事を積み上げています。

タイヤの除電だけで終わる方もいらっしゃいますが、裾野を広げる事が重要だと考えています。ユーザーさんは効果は分かっても、除電の理屈を上手く説明するのは難しい。よく分かっていない人が、全く知識の無い人に納得出来る説明をするのは無理があります。
なので、毎月出店しているエクスチェンジマートやイベントに一緒に来店されれば、私が直接ご説明しています。
それが無理な方には、当ブログを教えてあげて下さい。ただ、ブログでたくさんの記事を書いています。noteではブログごとの検索機能はありません。その機能は是非追加してもらいたいと思っています。
ピンポイントで特定の記事を探すのは面倒だと思うので、例えば「友人が旧車に乗っていて、エンジンの始動性が悪くて困っている。それに該当するような記事はありますか?」と聞いて下されば、「それなら、この記事を教えてあげて下さい」と記事のリンクを教えて差し上げる。
除電で全て解決する訳ではありませんが、始動性が悪くなったオートバイのキックの回数が、除電で40回前後から10回以下になったという実例があります。

マジ軽ナット タイヤ用で除電チューニングを体験し、その先に進む方の割合が明らかに増えています。
その中のお一人、スズキのスイフトスポーツで除電チューニングに夢中になっているSさん。写真はSさんの物ではありませんが、参考まで。ライトウェイトスポーツカーでターボチャージドです。

除電の効果の高い箇所の特定をヘビーユーザーさんと楽しみながら進めています

週に何回か各部を除電して、走行テストの結果の詳細なインプレッションを送って下さいます。
Sさんは車とオートバイの両方での除電の効果を、このように伝えてくれました。(一部抜粋)「グリップ感が上がるのに転がり抵抗は減るという、ハイグリップタイヤとエコタイヤの相反する作用が同時に起こり、最初は戸惑いました。バイク用ナットもタイヤがペターっとした安心感のあるグリップ感に変化したのにスーッと転がってくれて、こちらも気持ちいい走行感になりました」。
これを読んで「おおっ」と思いました。短い文章ですが、マジ軽ナットでの効果を的確に表しているからです。
実際に車やオートバイを見られない場合は、写真を送って頂いて取り付け場所のアドバイスをしています。これが出来るのは、今までの経験値と除電の理論を知っているから。

Sさんはブログでマジ軽ナットを知り、自動車用+金属製キャップオートバイ用+ミッション用+ドライブチェーン用を同時に購入されました。
これで分かるのが、当ブログを良く読んで下さっていて、除電の理屈を理解する能力があるのが分かります。そうでないと購入には至りませんから。
自動車ではオプション設定している金属製バルブキャップがあります。
特に自動車の場合は静電気の発生要因が多いので、安価でより放電量を増やす為に同時購入出来るようにしています。
マジ軽ナット 自動車用の販売当初からそのオプション設定はしているのですが、最初はざっと1割位しか同時購入されていませんでした。それが最近では約8割位の方が同時購入されるようになりました。
まだ一般的には広まっていない除電チューニングですが、一部のマニアというか、性能を向上させる事に興味を持ってブログを読んで下さっている方が確実に増えている事を示しています。アクセスデータを見てもそれは確認出来ています。

除電の研究を始めた2012年は、除電グッズはアーシング位だったと思います。車やオートバイが古くなってくるとアース不良のトラブルが増えます。配線自体の劣化、端子の酸化、取り付けボルトの錆や表面に酸化被膜が出来てしまい、今まで100流れていた電気が70とか80しか流れない。
どうせなら10や20になってくれればはっきり分かるのですが、テスターで確認すると導通はしているけれど、何か調子が悪い。
20年以上前に自分の頭で考えて、オートバイにしてはかなり太いアースを引き、既存のアースポイントに固定されているCDIやジェネーレーターのアース端子、イグニッションコイルと車検で落ちやすいヘッドライトのマイナスに直接繋ぎました。

バッテリーからアースを重要な箇所に持って行きます

この頃からアーシングが流行しましたが、私の知る限りアーシングで体感出来るほどの明らかな効果は聞いたことがありませんでした。あくまで私の知る限りです。私自身、性能を向上させるというよりは、アース不良を回避する「転ばぬ先の杖」と考えていました。
ところが2012年に市販の物を工夫した除電で、プラシーボ効果ではなく体感出来るというのを知り、もうすぐ13年になります。
未だに「静電気なんて…」と言う人はたくさんいますが、「本物ならば効果がある」と認める(認めざるを得ない)方はどんどん増えています。
例えば、先月のエクスチェンジマートに来店されたOさんです。当ブログをフォローして下さっていて、よく読まれていたようです。スーパーカブで会場に来られてマジ軽ナットの説明をしました。
当日は領収書を書く手が震える程寒く、悪天候で十分な説明が出来ませんでしたが、マジ軽ナット タイヤ用とミッションを除電するマジ軽ボルトをお買い上げ頂き、タイヤ用はその場で取り付けて同日に開催されていた、ホンダの青山本社でのカブミーティングまで行かれたそうです。
その後、要約ですが「転がりが軽く感じられるのに、振動の吸収やコーナーリング時のしっかり感は増した」
また、ミッション用の放電素子(傘)がダブルになっているマジ軽ボルトは、M6で汎用性が高いものです。チェンジペダルに取り付ける前に、インテークマニホールドにホーンを共締めしているそうで、そのボルトをそのマジ軽ボルトに交換してみた。
そうしたら、これも要約ですが「回転の上がりが早く軽くなって全体にスムーズになった」とのインプレッションを送って頂きました。はい、そうなります。
せっかく購入されたのですから、汎用性のあるものはいろいろと試すのは大歓迎です。
早々と今月のエクスチェンジマートに来店されて、お勧めしていたドライブチェーンアジャスターに取り付ける、汎用マジ軽ナットを購入されるそうです。今度ご来店頂いたらもっと深いところまでご説明出来るでしょう。

本題の除電の範囲ですが、前述の通り静電気も電気なので流れやすい所に流れますが、流れる先がないとそこに留まるしかありません、これが帯電している状態。目で見る事は出来ませんが、そこは経験や除電する理論でかなりカバーが出来ます。
マジ軽ナット タイヤ用では、「効果はタイヤだけですか?」というご質問をたまに受けます。タイヤ用と言っても、取り付けるのはホイールのエアーバルブです。ホイールは鉄製のハブに固定されています。共に金属ですから電気が流れます。
例えば、ホイールをヒーターガンで炙ったとします。ホイールが一番温まりますが、熱が伝わりタイヤも温まる、ハブも温まります。そしてハブに繋がっているサスペンションも少しは温まります。このように考えるとタイヤ・ホイールを中心に、その周辺も若干除電されるイメージが湧くと思います。

停止している写真ですが、このような感じで除電の効果が薄れていきます

走行ではタイヤが回転しているので、車体の側面も除電されます。
ただし、あくまでタイヤがメインでその周辺はおまけのようなもの。帯電している箇所を直接除電してあげると明らかに違います。これが静電気の「地産地消」の効果。
さすがに離れた場所は除電出来ません。しかも車でもオートバイでも走りながら常に静電気を発生させていますから、発生している場所で除電してあげないと、どんどん帯電量が蓄積してしまう。それが機械的な動きに悪影響を及ぼしています。
タイヤの除電でその周辺のどのあたりまで体感出来る効果があるのかは、全て同じようになりませんが、「エンジン音が静かになる」位までの報告はたくさん受けています。私自身、初めてマジ軽ナットを付けた時に、タイヤの転がりの良さやコーナリングの改善もありましたが、エンジン音が静かになったせいで、補器類のベルトの音が際立つようになったのを確認しました。

エンジン音が静かになるのは、エンジンは数個のエンジンマウントで固定されています。そしてリジットではなく、防振の為に間にゴムを挟んでいます。タイヤ同様にそのゴムも静電気の帯電によりゴム分子の動きが悪くなり、振動の吸収に悪影響を及ぼします。除電効果でタイヤとの相乗効果でより振動を吸収して振動が減れば、音も減少します。

エンジンマウントはゴムを挟む事で振動を吸収しています

さすがにタイヤの除電だけでエンジンの吹け上りが速くなるとか、スムーズになるというのはありません。それは個別に考えないといけません。
これでお分かり頂けたと思います。基本はまずはタイヤ、その次も試みたいならご相談下さい。
今までの経験からお勧めしますが、「ここを良くしたい」という箇所がありましたらお知らせ下さい。私としてはセオリー通りの順番でお勧めしますが、オーナーさんのご希望も加味してアドバイスしています。

現在、マジ軽ナットシリーズでのエンジンの除電効果について、エンジンベンチテスターで測定した、ガソリンエンジンのデータを基に記事を書いています。
試験結果を簡単に言うと、未除電に比較して性能曲線の谷が埋まり、線の乱れが減少する、エンジンの軸出力が上がるのに燃料消費率が改善します。
静電気の除電で少ない力で各部品が作動すれば、燃料消費率は下がるはず。スムーズで吹け上がりが速くなるのは体感出来る程でしたが、それがデータでも裏付けられました。
執筆中ですのでお楽しみに。

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