進撃の推し活
日帰り愛知ダービー決勝戦に参戦して参りました。
愛知県の中にはBリーグのB1チームが4チームあり、その中の頂上決戦をする、シーズンとは別の、成績はつかないが賞金は出る、前夜祭みたいな試合。
初戦のチケットがとれなかった時点で諦めた私だが。
次の日の3位決定戦or決勝戦(チーム応援席でチケットをとり、応援チームの試合結果でどちらかを見れる)チケットをとった。
三河は初戦でドルフィンズに快勝。
同日に三遠がFEに勝ち、翌日の3位決定戦はドルフィンズvs FE、決勝戦が三河vs三遠。
私の侑太郎さんがいる三河応援シートで入れるのは、決勝戦になった。
アタクシ、行くわよ。
朝の4時に起き、弾丸日帰り推しの筋肉を愛でる旅のティップオフ。
試合は15時からになったので、それまでに会場のドルフィンズアリーナのある名古屋城着けば問題無いのだが、遠征の場合は事故や交通麻痺が怖いので早めに現地入りしておく。
と、言う名目の推しへの愛を高める道中「推し問答」を推し活仲間の姉と特急の車内で決行。
早朝だし、当日でも席を確保できるだろうと思っていたら「並び席はもうないので、通路挟んで隣同士ならどうにかとれますねー」とのこと。
そんなに混んでるの?と思いつつ、駅員さんの提案してくれた席を確保し、近鉄特急「ヒノトリ」に乗り込んだ。
車内で朝ごはんのバナナを食べる私。
スポーツ観戦にフレッシュフルーツは欠かせない。
「それ侑太郎さんの好きなバナナやん」
通路を挟んだ隣で推し活仲間の姉が、Xを見ながらツッコむ。
そうなの?
どこで知り得るのか謎の情報網。
姉はリーグに隠密を放っているのかもしれない。
伊賀かーー甲賀か?
滋賀県を通過しつつ、私は脳みそを筋肉にするため、脳内の侑太郎さんを解き放つ。
昨シーズンの上腕三頭筋・・・胸鎖乳突筋・・・美しい。
今、あなたに一番近い変態。
隠密を放つ姉と、推しの筋肉を愛でる変態が愛知の結界突破しましたよ、侑太郎さん。
10時前に名古屋に到着。
時間があるのでコーヒーを飲みに喫茶店にはいる。
久しぶりに見たプリンアラモードに古の乙女心が爆上げモードだったのだ。
「ドリンクにモーニングが付きます」
おもてなし県愛知は、無料で色々ついてくる。
プリンアラモード、ブレンドコーヒー、アイスティーにバターしみしみのトーストとゆで卵がついてきた。
「甘い、しょっぱいでいいなぁ」
呑気に食べている間に同日にバンテリンドームでコンサートをしているKis-My-Ft2のファン俺足族に囲まれる。
となりの味噌カツ「矢場とん」さんに何故か大集結してた。
メンバーが美味しいとか言うたんやろか?
すごい、どんどん、どんどん集まってくる。
ミッキーのグリーティングみたいになってる。
てか、俺足族って思い切った名前やな。
バイク好きそうやな。
もりもりゆで卵を食べながら俺足族さんを観察する隠密と変態。
店外に並ぶ彼女達から見ると、喫茶店の大きな窓の中の私達は、ゆで卵を食べる動物園の猿みたいに見えているんだろう。
喫茶店を出て地下鉄向かっても溢れんばかりの俺足族。
きっと今朝、特急の座席が少なかったのも彼女・彼らの大移動。
車内はまるで「俺足族」専用車だった。
極小のBリーグの民の私達を飲み込むアイドルの大津波。
頭からつま先まで浴びせられる「人気」「知名度」「地位」「名誉」の水飛沫。
多勢に無勢とはこのことか。
今、選手のアイドル化をアスリート界は推し進めている。
そうする事でファンを増やしお金を落とす事、選手のモチベーション向上などに努めたいとか。
Bリーグもいけてんちゃう?ちょっと鼻を高くしていたが。
全然そんな事なかった。
やはり本物のアイドルは、すごい。
なんと試合会場に到着にも俺足族さんはいた。
11時からの3位決定戦が終わり、入れ替えの為に退場するブースターの中にKis-My-Ft2のトートバックの人がそこそこいる。
歩きながら選手のユニフォームを脱ぎ、コンサートグッズのトートに突っ込んで足早に駅に向かう。
トートバックから見えるうちわの柄は、バスケの応援用なのか、コンサート用なのか。
「私らが推し活〜とか言いながら、ゆで卵食うてる間に、あの人ら2箇所ハシゴしとんや」
カバンには、キスマイの誰かのぬいと、ドルフィンズのマスコットのD,Dがついている。
ドルファミ(ドルフィンズのブースターの総称)と俺足族の二足の草鞋を履きこなしているなんて!
たくましい、これぞ推し活二段活用。
その体力と気力、見習いたい。
極暑の中、かき氷でクールダウンして私達もやっと入場。
アップはトイレと飲み物をゲットする為あんまり見れなかったが、久しぶりの現地観戦は楽し過ぎた🤩
侑太郎さんは、元渋谷の津屋選手と元バルクの吉井選手のバチバチマッチアップに苦戦しながらも、惜しみなく筋肉を披露してくれ、私の脳みその筋肉の一部になった。
チームの課題は山積だし、なぜ侑太郎さんが呼ばれたかは明白すぎてもう書かないが、なんにせよ改めて「人の体の美しさ」を思い知れる時間だった。
久しぶりの生侑太郎さんは本当に美しく、滾る私。
うきうきワクワクも束の間。
新しいチームに推しが移籍すると、新しい「チームの応援コール」が降りかかるのだ。
他のコールはわかるけど、フリースローの後の手拍子がなんかよく分からん。
場内はBGMもあるのではっきり聞こえず、やはり又吉のコント「ライブ初参加なのにノリを合わせないといけないコント」みたいになってしまう。
あまりの下手くそぶりに隣のブースターのお兄さんが「こう!」と教えてくれるが、なんか微妙に違う気がする。
「え?本当にあってますかこれ?」と焦る私にブースターのお兄さん顎に指を当てて少し考える。
そして腰に手を当て清々しいくらいにやれやれと首を横に振った。
「ちょっと、違いますね!」
お前も間違ってんちゃうか?と、言いかけてやめた。
大阪にとんぼ返りして、遅めの晩御飯。
味噌汁めっちゃ飲みたかった!
私の障がいのあるBリーグ大好きな甥っ子にお土産を買って帰った。
今、頑張ってチームとチームマスコットを覚えつつ、1人で天気予報を見れるように、日本の都道府県も覚えている。
はいっと手渡して、どこのチームやと思う?とちょっと意地悪な質問。
隣で母親である一番上の姉はニヤニヤ。
甥は困惑。
「バスケのチームじゃないかもよ?愛知県やけど」
散々悩んで「どこ?なんてチーム?」
とバンザイしたので「中日ドラゴンズ」と伝えたら「野球やん!」と大爆笑。
こんな些細なことで笑ってくれる25歳男子。
障がいのある人って純粋で可愛い。
次はドアラ使えんな。
あんまりバスケってお菓子ないのよねぇ、次はグランパスにしようかな。