「ちょっと嬉しい」のために行動する
久しぶりにモスバーガーを食べに行こうと、朝から行く時間なども決め、朝食の量を調節して準備をしていた。
数日前に、モスバーガーを食べる外国人の動画を目にして、食べたくなったのだ。
モスバーガーでなければいけないというより、外食する機会が最近なかったなぁと思い至り、休みの日に何か「ちょっと嬉しい」を得るための行動をしようと思ったのだ。
家から歩いて行ける距離にあるという理由で選び、特別な思い入れはないが、食べてがっかりしたことがないのがモスバーガーだった。
雨がポツポツと降ったり止んだりの天気だった。店に着き、頼んだのはエビカツバーガー。新しい味のものもあったけれど、定番のレモンタルタルソースのものをセットで。ポテトとオニオンリングをサイドにした。
バスケットがテーブルに届いたら、スマホを置いて、味だけに集中して頬張った。ポテトもオニオンリングもエビカツも熱々で、バンズもふかふか温かい。温かいものを食べるって幸せだなぁとしみじみと味わった。
正直、味自体はこれまで何度か食べたことのあるものなので、感動的とはならないが、暖かさや丁寧さが、ちゃんとしたものを食べているという気持ちにさせてくれる。
腹に入ればみんな一緒とか、とりあえず空腹を満たせばいいといった類の食事ではなく、ハンバーガーのくせに暖かさにありがとうと言いたくなるものだった。
食事を終え店を出てから、そのまま帰るのがもったい気持ちになり、目的はなかったが、普段通らない道をウロウロして建物を見て歩いた。これまで気づかなかった新しい小さな店がいくつもあることを知った。
以前閉店となったケーキ屋さんの場所に、新しいケーキ屋さんができており、興味を引かれ躊躇うことなく店内に入った。帰ってコーヒーでも飲もうと考えていたので、自分と家族のためにケーキを買うことにした。
店の人に持ち帰りの時間を聞かれ「10分ほど」と答えたが、店を出たあとまたゆっくりそぞろ歩きをして結局家に着いたのは30分近く経ってからだった。
午後、良い具合にお腹もこなれてきた頃、お湯を沸かし丁寧にコーヒーを淹れ、買ってきたケーキをいただいた。大量生産ではできないとわかる、手作りの温もりのある繊細なケーキだった。
今日食べたものたちから、私は暖かなエネルギーをいただいたなぁとしみじみと今思い出している。
いつも休みの日は家で適当な食事になりがちだけど、今日は「ちょっと嬉しい」のために行動ができて良かった。ちょっとどころか、色々な嬉しいを得ることができたな。
今まで遠くに感じていた場所も、街散策で身近に感じられた。
今日も一日生きました。嬉しいを本当にありがとう。暖かいエネルギーをありがとう。