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救急医おすすめ 家に置いておくべき薬

みなさんこんにちは、救急医のかたかたです🚑
日々活用できる、知ってて自慢できる救急の知識を提供しています👊🏻

今回は、家に常備しておいた方が良い薬を救急医の視点から述べていこうと思います。
おそらく多くの方が家には全く薬がない、何かあったら病院に行くか訪問診療で来てもらうか、薬局に走るかだと思います。
救急外来にもよく薬がないからと言う理由で来られる方が多いです。
有事に困らないように、知っておきましょう!


1.解熱剤

多くの人が予想できると思いますが、家に常備しておくべき最も大切な薬の一つです。
熱が出た時にすぐ飲める解熱剤があると、生活の質が大きく向上します。
熱だけで病院に行くのは大変ですが、解熱剤を無しで様子を見るのはもっと辛いでしょう。
熱だけで救急外来を受診される人が多いですが、みなさん来ること自体が辛そうなので、解熱剤を持っていて家で使用して様子を見てから受診する方が圧倒的に楽です。

持っていても使わずに期限が切れたことがある人は、その経験から持つことをやめる人もいるかもしれませんが、念のため常備することをお勧めします。
おすすめはアセトアミノフェンです。カロナールの名称でよく呼ばれていましたね。副作用がマイルドで誰にでも使える薬です。
以下に市販の薬剤を紹介します。
なお小さな子供の場合は座薬が便利です。

少なくとも休日や夜間を乗り越える程度のストックがあれば良いので、一つあれば十分だと思います。

2.鎮痛剤

痛みは日常的に起こる最も頻度が多い症状の一つです。
鎮痛剤も解熱剤と同じくらいの優先度で常備することをお勧めします。
痛みがある時に我慢して過ごすことは辛いですからね。
薬に頼りたくないという方もいますが、鎮痛剤には依存性はないです。
痛みで集中力が削がれるくらいなら飲んでもらったほうがよいでしょう。

よくご存知の方は、「解熱剤と鎮痛剤は一緒でしょ」と思われるかもしれません。
なので通常は解熱鎮痛剤として上記のアセトアミノフェンを持っていれば良いです。
ただし頭痛持ちの人はカロナールは効かないと感じられている方も多くいるため、鎮痛剤は上記と別でロキソニンやイブプロフェン(イブ)を持っておく方が良いかなと思いました。
アセトアミノフェンと両方ストックするのも悪くないと思います。
なお、子供にロキソニンの使用することは控えてください。

ロキソニンやイブはほとんどの人がご存知であると思うのでリンクはのせてません。

3.抗ヒスタミン剤

症状がない人には不要で、主に花粉症の時期に使われる薬です。
鼻水が止まらない、目が痒い、皮膚が痒いといった経験がある人には勧められます。
私自身も、花粉により目が痒くなることがあったり、蕁麻疹がたまに起きることもあるため一応常備してはいます。
こういった症状がない人は常備はしなくて良いでしょう。
ただし、花粉症は突然発症することもあるため知識として覚えておくと良いでしょう。
抗ヒスタミンには第一世代と第二世代があり、第一世代は眠くなります。
蕁麻疹などの皮膚症状には第一世代の方が比較的効きやすいと言われることもあり、救急でも使用されます。
家で使う分には第二世代の方が良いと思いますが、どちらも紹介しておきます。

アレグラが第二世代です。

4.逆にいらないもの

個人的に不要だと思う薬も紹介します。
ダントツナンバーワンは風邪薬(総合感冒薬)です。
総合感冒薬(ルル、パブロン、PLなど)は、上記の解熱鎮痛剤や抗ヒスタミンなどの薬剤を少しずつ混ぜただけであり、効き目が限定的です。
急性期(風邪の引き始め)は何をしても効き目が悪いことも多いです。
また、一部にはカフェインが入っているため睡眠を妨げます。
救急医からの視点でも必要性はなく、総合感冒薬を処方することはほぼありません。(強く希望された時に渋々…)
どうしても何かを服用したいといった方には、漢方をお勧めします。
総合感冒薬と違い無駄な成分がなく、かつ副作用も多くありません。
以下に症状別でリンクを添付しておきます。

風邪の引き始め、様々な症状あり↓

上記に似たものに加え、汗が出にくい↓

鼻水↓

咳↓

漢方は確立された治療法ではありませんが、体感的にも上記薬剤は効くことが多いと思います。
ただし原則は何もしなくても治るものが多いため、効き目は人ぞれぞれでしょう。


最後まで読んでいただきありがとうこざいます!
参考までに気になる方は近くの薬局や通販などで一箱程度購入しストックしておくことをお勧めします。
期限が切れた場合は廃棄が必要ですが、保険がわりにしては安く済ませられるため、ぜひ検討ください。
疑問質問があればいつでもどうぞ!
それでは!


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