中之条ビエンナーレ2023を終えて
10月9日に、4回目の参加となる中之条ビエンナーレが閉幕しました。
以前から展示してみたかった「やませ」での展示だったので、これまで以上に気合を入りました。
初めて下見でやませに行った時から、あの部屋で見えていた姿がありました。
正座するトリックスター達がちゃぶ台を囲む姿です。
去年は、六甲ミーツアートで「狭間の森」、Hasu no hanaで「異形の間」という二つの展示がありました。
この二つの展示で得たものが「異形の食卓」に結び付いていると思います。
浮かんでいた姿は、ただちゃぶ台を囲んでいるだけだったのですが、やませのあの部屋に負けない展示にする為に、食卓に並ぶ食事もトリックスターで作りました。
作るのが、めちゃくちゃ楽しかった。
でも、楽しすぎて少し不安になったくらいでした。
会期が始まる前までは、トリックスター達と一緒に食卓を囲んでくれるのか、不安でしたが、やませが開くと同時に沢山来てくれた皆さんがどんどん開いた一席に座ってくれて、楽しそうに食卓の風景を眺めてくれている様子を見て、心の底からホッとしました。
やませはずっと展示したい場所でしたが、なかなか実現しませんでした。
しかし、今回まで様々な展示を経て来て、この場所に耐えうる展示を作れる様になったタイミングで、やませに挑む事ができたのは幸運だったと思います。
会期を通じて、何百人、もしかしたら何千人という方に座って頂いたかもしれません。
それは本当にすごいことだと感じています。
座ってくれた一人ひとりに「ありがとう」と言いたいくらいです。
この作品から得たものを次の作品へと繋げていける様に、これからの時間、作品をより濃密なものをしていきたいと思っています。
中之条ビエンナーレ2023に足を運んでくれた皆さん、本当にありがとうございました。