#002_外腸骨動脈が怪しいと辿り着くまで
2023年夏ころから何となくの不調が始まって、秋には高負荷運動時に今に繋がっている症状が出始めていた。その症状が、2024年宮古島から帰ってから日常の場面でも出現するようになり、「このままでは治りそうにない」と怖さを感じはじめ、2024年5月からはこれまでの症状の経過をまとめたレポートを病院に持参するようになり、受診する際に医師に「足が止まってしまう症状を何とかしたい」と訴えるように心がけた。
私の左足が抱えている症状について
※今この記事を書いているのが1週間後に手術を控えた2024年9月
ちょうど1年前の2023年9月頃から症状が出始める
●ロードバイクでの高負荷域で足が窒息した様に急激に締め付けられる様な苦しさと共に力が入らなくなる。数分間低負荷走行するとジワっと復活する。
●ランニングは走り始め100m〜1kmほどで「足が棒になる」窒息した様に締め付けられる痛さが出て、数分立ち止まってストレッチすると回復する。その後、疲労の蓄積が著しく長距離を走り切れない。
2024年5月(病院でオーバーユースの疑いで全ての運動をやめる様言われる頃)からは症状が出る状況はバイクやランニングのような強い運動に限らなくなってきた。
●横断歩道を早足で渡るとき
●近所の坂道をいつものペースで登るとき
●ミニベロでゆっくり街中を走っているとき
●スイムのキック練習
●階段の登り
こんな軽い運動でも症状が出る様になり、日常生活では時間にゆとりをもたせて行動すること余儀なくされている。
DNS…DNS…治らない左足
2024年、年明けすぐに行った近所の整形外科で言われた「左側の股関節がわずかに大転子を受け止めているお皿が小さい」っていう事と私が抱えている症状が別物と感じてしまっているこのモヤモヤをはやく晴らしたい。そんな思いで、いけないと思いながら病院梯子。
5月中頃、総合病院Aを受診してみた。紹介状もなく電話で整形外科の予約を取ったら「特別料金を頂戴しますので」と言われたが、そんなことを気にしてはいられない。私は一刻もはやく不調の原因を突き止めたいのだ。
病院Aの整形外科での初診では問診の後レントゲンを撮り、「お話を聞いているとオーバートレーニングの様な感じですね。まずは2週間運動をやめてください」と。
この時点で、私が自分の症状を示せるものは経過をまとめたレポートだけだった。
検査で得られたのはヘルニアや狭窄は無く神経に悪さをしている所見は見当たらず、単なる疲労という見立てとなり、言われた通り2週間全ての運動を休んだ。水泳もヨガも全て。(この頃にはヨガでも症状が出ていたので参加できる状態ではなかった)
エントリーした大会が迫ってくるし、周囲もトレーニングに励んでいる。取り残されている気持ちで苦しかった。
1ヶ月後にはロングのコース上でもがいているはずだった、、、もう間に合わない。バラモンAと佐渡Aの出場辞退のメールを大会事務局へ送る。ここから劇的に回復したとしても後悔しない。この時点で想定していた練習量を積めていないのだから……。
結局、総合病院Aでは何も解決しなかった。骨盤内のどこかに炎症があるのかもしれないと婦人科と内科も受診したけれど、「あなたは健康体」という空っぽな音だけが聞こえてきて終わった。
「日常生活を普通に送れているんだから」とか「ここに来ている方達は普通に歩けなかったり……」とか。やっぱり、私は健康体だから深刻さが伝わりづらいんだって思った。
それなら、と「スポーツ 整形外科 福岡」で検索して出てきた整形外科を受診することにした。外傷でないけれど大丈夫かな?と不安はあったけれど、行動せずにはいられなかった。と同時にXでこれまでに症状なんかをポストしていた流れで、「一朝一夕にはいかない」「次はスポーツ整形外科」ってなことをポストしていた。少ないフォロワーさんはほぼ福岡のローディ。いつか皆さんとご一緒したいと言い続けているけれど叶っていない。少し言葉にして残すと気持ちが落ち過ぎなくてすむのが不思議。Xありがとう。フォロワーさんありがとう!
スポーツ整形外科の初診日。左足が苦しくなる症状の経過をまとめたレポート持参し、前の整形外科で「オーバーユース」と言われたが、そうでもなさそうという私の体感も伝えた。レントゲンを撮ってもらい、ABI測定をしてもらった。初めて血圧を測ってもらって、何だか前進した気持ちで嬉しかった。血圧の結果は正常で、心配なさそうということだったが「練習したいよね」「辛いよね」そんなささやかな言葉が嬉しかった。レントゲンの診断は次回ということになり、帰路につく。
その夜、Xで「これまでポストをみてきて思ったけれど外腸骨動脈内の線維化症っていうのに似ていると思います」と。えっ!? 私の調べた範囲では間欠性跛行くらいしかヒットしなかったので、とても大きな情報を頂いたと直感した。
そしてこの夜から事態は大きく動いていく。
外腸骨動脈内の線維化症!?
日本ではまだメジャーではない血管の障害だそうで、「外腸骨動脈内 線維化症」でヒットするのはプロのロードレーサーと自転車ロードレースオリンピアン、トライアスロンオリンピアン、アマチュアで自転車ロードレースやブルベなどを思いっきり楽しんでいらっしゃる女性…….と、ゆるゆるとトライアスロンを始めたばかりの私とは運動量が桁違いの方々ばかりで、本当に同じ症例なのかとも疑ったけれど、皆さんの症状と私の感じている辛さに合致する点が多い。
そして、症状が出ている時の症状が出ている側の足の血圧が下がるという現象が数字で見える共通項ということまで理解できた。
自宅で自転車こいで、症状を出して血圧を計る。
「なんということでしょう!運動直後だというのに、症状の出ている足は安静時よりも血圧が低いではありませんか!」これが外腸骨動脈内の線維化症によって引き起こされる血流障害の特徴だのだそう。
一気に今までのことが腑に落ちたのと、どうして私が?という思いがぐわんぐわん頭の中で巡って変なテンションになった。病院巡りに終止符が打たれるかもしれないという安心感とこれからどうしていくんだろう……と重大な決断を迫られる瞬間をいつか迎えるのだという期待と不安がぐちゃぐちゃ状態。
この結果を簡単なレポートにして次の診察時に持っていき、大きなB病院への紹介状2通を書いていただくことができました。
・整形外科 脊椎専門医師
・血管外科
そしてありがたい巡り合わせをいただき、治療へ向けて進んでいく流れを作ってもらいました。
続きはまた明日。
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