甲状腺がん体験記55 善意のマウント
フェイスブックの知人の投稿から、こちらの記事を読みました。
https://laundrybox.jp/magazine/hair-iikoto/
この中にでてきた「善意のマウント」という言葉。
あーーーー、なるほど、相手の言葉にまったく他意も、悪気もなく、むしろ善意で言ってくれているはずなのに、なんだか気持ちがざわつくときがあるのは、これなのかなと思いました。
私の場合、今回の癌については、まだほとんどカミングアウトしてないので、そのような言葉を受けたことはありません。
ただ、母の介護で感じたことあります。
例えば、、、
●誰もが通る道だから
⇒ 皆が同じ経験するとは限らないよ。親が必ず認知になるわけでもないし、介護が必要になるわけでもないし。似たような道かもしれないけどそれぞれ違うからね。
●認知症はね、とにかく受け入れることが重要なんですって。
⇒ そんなのわかっているよ、でもね、いざ面とむかっているとね、特に親はね、過去の親の姿を思い出して切なくもなるし、こっちの気持ちの余裕がない時はね、いらつくの。受け入れたいと思っててもできなくて、ひどい態度をとってしまうことは多々あるし、そのあとはそんな自分を責めたりするの。
●すごいね、私にはできない
⇒ 全然すごいとか、そんなんじゃなくてね、そんな状況になっちゃっているだけなの。出来ないとか出来るとかじゃなくて、そういう状況だからやっているだけなの。だから全然すごいわけでもなんでもないの。
⇒ のあとは言われた時に思ったこと。
でも、これらは、自分が介護を経験して初めて思ったことです。
で、やっぱり体験しないとわからないことだと痛感しました。
念のために、書いておくと、
上記の言葉を言われたからといって、その人に対して何か思うとか、そういうことでは全くないです。
私自身も、どこかで「善意のマウント」をしてしまったことがあっただろう、と、心苦しくなりました。
そして、、、
その人本人が実は大変な思いをしている時に、
それに対して大げさな反応をしない、
淡々と受け止める、
必要以上に持ち上げしない、でも応援してくれる、
頑張っている事実を認めてくれる、
それがいいとか悪いとか、そういうことには触れない
そうしてくれる人がそばにいると、人は元気になれるのではないか。
そんな風に思いました。