子どもにはできるだけゲーム以外の遊びを。(3min)
子どもにとってゲームは良いか悪いか、
比較的頻繁に論じられ、関連する論文なんかもたくさん書かれているこの話題だけど、
これまでの僕の知識や経験、立場の中では「少なくとも小学生まではゲームを推奨したくない」と思っている。
確かに過去の研究によると、ゲームをすることで「マルチタスクの能力」や「集中力・注意力」なんかは上がるらしい。ただ、この時期の子どもたちが本当に身につけなきゃならないのは「柔軟な思考力や発想力」なんだ。
僕たちが子どもだった頃に比べて、ゲームの自由度や仕様はびっくりするほど大きく変化した。
現実と見紛うくらいのグラフィックで描かれた広大なフィールドを旅したり、自分で建物の建築や物資の配合を行なったり、仲間とリアルタイムで会話をしたり…
でもそれらの体験はあくまでゲームという「大人が作った箱」の中での話。それよりも実際に家の外に出て、友だちや兄弟と虫取りや追いかけっこをする方が、その子の感覚は何倍も何十倍も多くの情報に触れ、たくさん思考することができるよね。
また、子どもたちの脳には「敏感期」という時期があって、この時期にたくさん考えたり学んだりすることで、脳のシナプスはどんどん鍛えられ、増えて、思考力や発想力はぐんと伸びるそう。でも、もしもこの時期にシナプスを使わなかったら、その後それらは刈りとられ、ほとんど機能しなくなるんだって。さらにこの敏感期は一般的に「12歳まで」とも言われている。
だから少なくとも小学生までは、テレビゲームやスマホゲームよりも、さらに柔軟な思考力や発想力を身につけられる「ゲーム以外の遊び」を強くお勧めしたい。
勉強は、テストで点数をとるためにしてはだめ。
大人になってからも役立つ考える力や、人に流されずに判断する力を身につけ、自分の人生をより楽しく豊かにするために勉強するんだよ。
たくさんの子どもたちが、学ぶ楽しさを感じられますように。