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スペイン語の学び直し

主人の仕事部屋からフランス語が聞こえてくる。それは、数週間後にヨーロッパ出張を控えた彼が慌てて、準備をし始めたのだと推測する。そして彼は、スペインでスペイン語でのプレゼンもやらないといけないらしく、むしろそちらに焦っている様子。(それでもフランス語を聴いてるのは、自分が飲みたいワインを注文するためなのだろう。)

これまで、彼の仕事にスペイン語のスの字も出てこなかったのに、今頃になり、かなり昔に書いた経歴に大学でスペイン語副専攻となっていたことに誰かが気付き、そんなことになったのだと言う。お相手も英語は分かるだろうに、ちょっと不思議ではあるけれど。

実際、学生時代にメキシコやスペインにも短期留学、コスタリカのホテルでアルバイトをしたことがある彼だが、うん十年ぶりに使うスペイン語はかなりの錆びれ具合なのは想像できる。母国語が英語の彼は読む方はあまり問題はないらしいが、流石にビジネスなので、普段楽天的な彼も、事前にメキシコ人の友人にプレゼン資料を見てもらうと言っていた。

そんな様子を隣で伺いながら、内心、この状況は全く他人事ではなく、ソワソワしてしまうのは、私自身も彼と似たような道を歩いてきたからかもしれない。副専攻がスペイン語であったことも、メキシコやスペインに留学をしているところも同じ。長く使っていない、しかも大事な商談となれば、彼の焦る気持ちは痛いほどよくわかる。

正直、私自身、今は英語よりもスペイン語のほうが自信がない。英語が得意なわけでは無いが、圧倒的に普段から触れている時間が違う。

スペイン語は、普段のメールやSNSなどでのやり取り等、簡単な読み書きはまだ良いとして(これも自信があるとは言えないけれど)、プレゼンや、込み入ったディスカッションになると、あたふたしてしまう。最近も、メキシコから遊びにきたホストファミリーらに東京案内をした際もそんな場面があった。

その度に、英語と違って好きで始めたスペイン語だし、このまま忘れてしまいたくないし、ちゃんと勉強し直したいなと思うのだけれど、結局、日々の生活の中で必要性に迫られないことを言い訳に、後回しにするという状況が、何十年も続いてきたのだった。

読解力にしても、好きなジャンルの記事に目を通しているだけなので、理解出来ていると自分で思い込んでいるだけかもしれない。実際、仕事でもプライベートでも、スペイン語より英文を読むことの方が断然多いので、それも大した量ではないだろう。

主人に、能天気に頑張れ、と言っている場合じゃないと感じた私は、何故か今回ばかりは真面目にスペイン語に手をつけてみようかと思っている。これまで、資格とかに全く興味を持っていなかったけれど、こういうのは何か無理矢理にでも自分を盛り上げて、目標を持った方が良いだろうかとか。

そこで頭に浮かんだのはDELEという検定試験。実は、少し前に調べたことだけはあり、結局それだけで終わったまま本棚に眠っている教材がある。というか、つい先日、長年溜め込んだ書籍の断捨離をした時に出てきたのもなんだかのタイミング。

以前、その教材を購入するために、オンラインで受けたレベルチェックでは、自分が思っていたより一つ上のレベルの結果が出たのだけれど、全く緊張感もない、時間制限もない中、自宅のパソコンでやった選択問題の試験の一部に過ぎなかったので、恐らく私が想像していた一つ下のレベルから学ぶのが良いのではないかと思っている。それさえも簡単な道のりでは無いかもしれないが、何か理由をこじつけて、一歩踏み出したい。

取り敢えず、今後の試験日程をチェック。今から1年後?3年後?の目標設定などを考えていると、メキシコへの短期留学もまたしてみたいなあとか、あそこにも遊びに行ってみたいとか、spotifyでポンセのピアノ曲を聴きながら、頭の中は楽しい妄想ばかりで埋め尽くされる。いけないいけない、机上の妄想オンパレードで終わってしまうのが私の悪い癖。はい、まずはテキストを開けるなり、今できることから始めましょうと、有言実行のためにもここに書いてみた。まずは一日10分。いや、5分でも。物覚えも間違えなく悪くなっているし、無理なく楽しくほんの少しでも前に進められたら嬉しい。

そう言えば、友達の紹介で、コロナ禍に体験レッスンを受けたSPANISH ONLINEというオンラインレッスンがなかなか良かったことを思い出した。良かったのに、その時スタートできなかった私が言うのも変だが、リーズナブルなお値段にも関わらず、レベルの高いネーティブ講師が揃っている印象を受けたのだ。今度こそ本登録してみようか考えている。

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