【好きな本】夢に迷ってタクシーを呼んだ
『夢に迷ってタクシーを呼んだ』
著者 燃え殻
今週、通勤電車の中で読んでいた本。
世間よりだいぶ遅れて、燃え殻さんのことを知った。知ったきっかけは、素敵だなと思っている壇蜜さんが、燃え殻さんの本を読んでいる、と何かで読んだからだ。
それから、Xでフォローしている好きな人も、たまに燃え殻さんのツイートをリツイートしていたので、何となく知っていた。とても不思議な名前だなぁとずっと思っていた気がする。
そんなわけで、ずっと気になっていた燃え殻さんの本を著者に申し訳ないが、図書館で借りて読んだ。
感想を一言で言うと、
じーん、面白かった。
である。
一見すると、人付き合いが面倒そうに見える燃え殻さんだが、仕事柄なのか、お人柄ゆえなのか、人徳なのか、好奇心旺盛な方なのか、かなりアングラな人から巷にいるどこにでもいそうな人達とまで、幅広く不思議な出会いや再会を重ねている。
いや、もしかしたら、私たちも同じような出会いや再会を日々繰り返しているのかもしれない。
でも、燃え殻さんのように、僅かな心の違和感や萌えや感動や傷に気づかないように過ごしているかもしれない。いや、感じてもすぐ忘れるようにして、時を過ごしているような気がする。
その方が、色々と都合がいい時があるから。。
面白いなと思ったのは、燃え殻さんが、何か面倒な人や事に巻き込まれている場面でも、疲弊していると書きつつ、とても冷静で、実は楽しんでさえいるのではないか?とさえ、見えてしまうところだ。
そう思わせてくれるのは、ゆえに、燃え殻さんのどこか世界を俯瞰してみている冷静さや、優しさ、ユーモアが文章から滲み出ているからだろう。
燃え殻さんの視線は優しくて、ユーモアがあって、なんかエロいし、切ない。
この本を読んだ後、正直、生きていくって、やっぱり辛いし大変だな、と思った。
でも、人と関わると面倒だけれど、こんなに不思議だったり、面白かったり、切ない経験ができるのか、とも改めて思ったり。
つまり、人に話せるネタが増える♡
なわけで、これからも時には傷を伴うかもしれないが、人と関わって生きていこう。
結果、その方が面白くなるんだもの。
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