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今日は大晦日。長年の私のもやもやを「年の瀬コリック」と名づけたよ。

 なんか。
 大晦日になると、理由もないのに寂しくなって、悲しくなって涙ぐみそうになっちゃう。それは、もう3,4歳の頃から始まっていて・・・。
 なんだろう、コレ。
 謎だった。
 ある年なんか、まったくそんな兆候もないのに、高齢のおばあちゃんが死んじゃうんじゃないかと勝手に妄想して涙ぐんだり。大掃除も終わって、夜に湯舟に浸かると、ものすごく切ない気持ちが襲ってきて、ぞわぞわしちゃったり。
 一年の最後の日ということで、人生の終わりと重ねちゃうのかな? それにしても、子供の頃からだからねぇ、ちょっと不思議。そんな気持ちもあるにはあるけれど、きっとあれだな、赤ちゃんの黄昏コリックみたいなものなのかな? と今年初めて合点が行った。
 赤ちゃんは、お母さんが夕食を作り始めたりして忙しい黄昏時に限って、ギャンギャン泣きをする傾向がある。しかも、大人から見てさしたる理由もないのに。
 これに困るお母さんは、多い。抱っこすれば泣きやむので、料理しながら片手で抱いたりして。うちの息子たちも、そんな日があったけど、とりあえず抱っこすれば泣きやんだので、そんなに苦労した記憶はない。
 中には、ツワモノの赤ちゃんがいて、何をしても泣きやまないとお母さんもぐったりしちゃう。


 こんな理由なきメランコリィは、私の大晦日の感情にぴったりだな、と思い「年の瀬コリック」と名づけたよ。
 もちろん、言葉をしゃべれない赤ちゃんにとっては、大きな理由があるのかもしれない。お腹にもお尻にも不備がないのに泣いてれば、大人が勝手に理由がないって思っちゃうものだし。
 そう言えば、出産直後に保健婦さんがやって来て、言ってたな。
「なんか知らないけど、夕方になると泣いちゃうんです~」
 初めての育児で、手探り状態だった私がぼやくと、
「それ黄昏コリックとも夕暮コリックとも言われてる、赤ちゃんによくある現象だから、全然心配しなくて良いよ。大人だって、夕焼け見るとなぜか寂しい気持ちになるでしょ?」
 と。その時でさえ、真っ赤な夕焼けは確かに理由もなく、悲しくなるなって思ったのを覚えてるから。
 結構そういう人、多いのかも。
 だったら、ちょっと安心する。
 でも、夫に聞いたら、
「え~、なんで? 新しい年が目の前で、わくわくする気持ちの方が大きいよ~」
 と言っていた。そういう能天気な人になりたい、という憧れの気持ちも強い。
 なにしろ、大掃除をしていても、ふっと寂しくなっちゃうとペースが乱れるし、そこで落ち込むわけにもいかないんだから。
 

 そんな気持ちを大切にしながらも、深夜12時を回って明けてしまえば、まるで嘘のように新しい気持ちになるのも、毎年の恒例。
 それで、良いか。
 今年も色々あったけれど、来年こそは平和で穏やかな一年になりますように。
 それから今年一年、たくさん読んでくださって、ほんとにほんとにありがとう!
 来年も、どうぞよろしくお願いします。

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