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かるぱっちょの旅日記
2022年7月16日 20:36
※前回の物語はこちらから!!! 2018年8月16日、午後18時半頃。突然ムーディから12万円を請求され、もはや彼の支配下にいた私たち。それでも払うわけにはいかない、と必死で続けたハリボテの嘘。しかし、いとも簡単にそれらをかわし、私たちをATMに誘導するムーディ。「何とかこれで引き下がってくれ。」そう願いを込めて、差し出した2万円。それで納得したかに思われた次の瞬間、ムーディは私の胸にかけてい
2022年7月23日 19:55
※前回の物語はこちらから!!! 2018年8月16日、午後7時半頃。連れてこられた廃墟のような家。まるでそこは、詐欺師のアジト。そして、今晩はここに泊まれ、というムーディの言葉。私たちから根こそぎ奪うつもりの彼。どうにか逃げる言い訳を捻り出した私たちでしたが、完璧な答えを用意するムーディには通用しませんでした。「(もうどうにでもなってくれ。)」と、もはや絶望を超えてしまった私たち。この時、全て
2022年8月6日 20:15
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月16日、午後10時頃。ようやく詐欺師から逃げ切ることに成功。緊張の糸は切れ、溢れ出す負の感情。不安定な精神状態。私たちは、涙を流しながら宿に向かいました。迷惑をかけてしまった宿のオーナーに、謝罪と感謝を。そう思って開けた宿の扉。耳に飛び込んできたオーナーの罵声。そこに、心配や安堵は微塵もありませんでした。その後、私たちは小一時間ほど、無謀なバックパ
2022年8月13日 20:25
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月17日、午前8時半頃。警察関係者にも顔が利くオーナーの人脈と、詐欺師ムーディが大麻を吸っていた動画。この2つを武器に、私たちは宿の近くにある警察に向かいました。しかし、そこには頼りない小太りの男性警官が1人。ここでは何もできない、と私たちはギザ観光警察へ連れて行かれることになりました。「面倒な案件はたらい回しなんだ」と、諦め雰囲気が漂う車内。そして
2022年8月20日 21:12
*前回の物語はこちらから!!! 2018年8月17日、午後12時頃。ギザ観光警察の懸命な捜査のもと、目の前に連行されてきた犯人。そして、私たちに与えられた究極の選択。お金を取り返す権利か、詐欺師ムーディを逮捕する権利か。 「Money or Arrest ?」 この先続く旅のことを考えれば、私たちが選択肢はもはやただ一つ。 「Money!」 こうして、取り返すことができたお金。しか
2022年9月1日 20:07
*前回の物語はこちらから!!!・犠牲祭(イード・アルアドハー)誕生の物語 「信仰の父」と呼ばれる男、アブラハム。彼はサラという不妊の妻を持ち、子宝に恵まれないまま、年老いていきました。しかし、それでも信仰心の厚い彼は、神の言葉に従い行動し続けました。そして、アブラハムが100歳の時、サラは90歳で男の子を授かりました。子供の名はイサク。ようやく授かった赤ん坊に、老夫婦は愛情を注ぎ、神に感謝し