ノロノロとしているが
台風の朝、空は意外にも晴れ
台風の影が嘘のように消え去り
しかし晴れの下に潜む不安が
次の荒れを予感させる
近所のスーパー、パンも乾燥麺も水も
空っぽの棚が並び驚き
米だけが残るその理由を考えながら
人々の思惑が交錯する
嫁の職場で病気の報せが届き
季節に関係なく恐怖が募る
インフルとは違うそのしぶとさが
再び面倒を呼ぶかもしれない
昼過ぎ、天気は不安定に変わり
晴れたり曇ったりの忙しさ
スマホの警報音が突然鳴り響き
心臓が一瞬、凍りつく
子供たちを迎えに急ぐ駐車場
混雑する車と、早く帰りたい人々
雨は降っていないけれど警報が
何かを警告するように鳴り続ける
川沿いでお爺さんが自転車に乗り
水位を測るその姿が
普段とは違う流れを警戒し
静かに過ぎ去っていく
天気はまだ荒れていないが
警報は響き続け、心を掴む
次の嵐が来るかもしれない
この不安と共に仕事をこなす