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花火にも負けない君の言葉のまっすぐ -ボウキョウによせて- 第四話
5.1
充希のお父さんが申し訳なさそうに呟いた内容を聞いて、ハッとした。それは、灰色の雲の隙間から天使の梯子がかかって、蒼い海を静かに照らすかのような希望の光だと思った。
「思い出せるかもしれません! きっかけさえあれば!」
興奮して予想以上に大声を出してしまったが、これは心からの気持ちだった。現に今、充希が買ってきたかき氷と打ちあがる花火の組み合わせが、お父さんの記憶を引き出すきっかけとなったのだ。本当にすごいことだと俺は思う。回復の道はきっとある。
こちらは南葦ミトさんが連載されている長編小説「ボウキョウ」第四話から発想を得て書いた二次創作物となります。
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今回は主人公の中村充希の恋人、真司の視点でサイドストーリーを書かせていただきました。
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「ボウキョウ」第四話はこちらから
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ここからは前回の「ボウキョウによせて」のタイトルに添えた自由律俳句についてのお話と、全体のコンセプトについてのお話。
口先だけの優しさをつむぐ
こちらは主人公充希が第三話で祖母に対して抱いた感情を元につくった自由律俳句です。
本当は、この街に積極的に来たいとは思えない。理性が「来い」と言っても、本能が「嫌だ」と駄々をこねる。
口先だけで祖母を励ましている私は、ずるい。
(ボウキョウ 第三話|南葦ミトさん)
お気づきの方がいればとても嬉しいのですが、
私の発信する「ボウキョウによせて」では、実は以下のコンセプトで進めております。
タイトル:主人公(中村充希)視点の心情や動作を切り取った自由律俳句
二次創作:主人公以外の視点の心情や動作を想像したサイドストーリー
「ボウキョウによせて」の第一話から第三話までの記事を読んでくださった方の中にはもしかすると「タイトルと中身の文章が合っていない」と感じられた方がもしかするといらっしゃったかもしれませんが、理由はこのコンセプトによるものです。
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前回の「ボウキョウによせて」では「ボウキョウ」のおすすめの読み方をご紹介しました。
南葦ミトさんの「ボウキョウ」と、元屋みやさんの「ボウキョウによせて」を同時に開いて読む
今回よりこのコーナーを常置することといたします。
南葦ミトさんの「ボウキョウ」第四話とセットで読んでいただきたい元屋みやさんの「ボウキョウによせて」はこちらです。ぜひ同時に開いてご鑑賞いただければと思います。
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また次回の「ボウキョウによせて」でお会いしましょう。
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