【育児哲学#12】本当は自分に不満を感じていながら(…)他人に自分の不満をぶちまけるとき、われわれは結局自分の判断をぼやかしたりだましたりしようと努めているのである。
◆ドイツの哲学者 ニーチェ『人間的、あまりに人間的1』
私たちはごまかしのために、他人に不満をぶつけることがある。本当は自分自身に不満があるに、自らの落ち度を直視することを避けたいがために、見ないようにしてしまうのだ。ニーチェは、人間の動機は必ずしも正確ではないと見抜いていた。つまり、「もっともらしいことを言われても、言われたときの調子が気に入らなかった場合、その意見に反対する」のだ。
人は自分へのいらだちを他人に向けることがある。
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育児中、子どもに苛立って声を荒げてしまう。
自分でも好ましくないとわかりつつ、どうしても強い口調で注意してしまうことがあります。
日々の育児のストレスだったり、何度注意しても聞いてくれなかったり。
そんなとき、自分を責めないでください。
責めれば責めるほど、自分への苛立ちが大きくなって、子どもに矛先がいくか、自分の身体や心を攻撃することで心の均衡を保とうとしてしまいます。
声が荒げてしまうのはしょうがないときもあります。
ただ、その後に少し落ち着いてから、どうして声を荒げたのか、子どもに説明してあげてください。子どもも理解はできなくても、その注意が子どもの為を思っての行為なのか、ストレスのはけ口なのか、自分で子どもに説明しながら考えてみてください。
正当化してませんか?
子どもは絶対に親を信じます。
信じてしまいます。
度が過ぎる注意は虐待にもつながります。
「自分を責めないで」と書きましたが、自分でもこれは度が過ぎた行為なのか?と疑問を感じたのならば、周囲に聞いてみるのも良いかと思います。
育児の専門家や自治体・公共機関のサポートに相談してもいいでしょう。
育児にストレスはつきものです。
親の苛立ちや落ち度などを子どもにぶつけず、そして抱え込まずに、パートナーや親族、友人、自治体のサポートなどに相談しつつ、上手く自分の中のストレスと付き合っていきながら育児を楽しんでいきましょう。
こちらの書籍を参考にしています。
いつも注意していたことができたときの、子どもの姿が誇らしげで素敵な笑顔をみせてくれたときに、いままでのストレスが涙と共にぶっとんだ時もありました。
日々、子どもの成長は良くも悪くも忍耐強く、自分と向き合いながら、見守っていければと思います。