僕は子どもに憧れている
子どものもつ素直さ。
子どものもつ他者を柔軟に受け入れる心。
子どものもつ知的好奇心。
子どものもつ夢を見る力。
子どものもつすぐに仲直りできる力。
子どもがもつ多様性。
僕は子どもがもっている、これらの特性にいつも感銘を受けます。これらの特性を失わずに、みんなが大人になれれば世界から争いなんてなくなるのに・・・って思うことすらあります。
では、どうして多くの子どもは成長するにつれて、このような力を失ってしまうのでしょう?
それは、成長するにつれて圧倒的な現実が突きつけられるからではないでしょうか。自分より優秀な友達の台頭、人間の醜いところの認知、受験、就職、仕事、子育てなどの、現実が襲いかかってきて、僕たちはそれに「反応」し続けていくしかなくなるのです。
「反応」し続けているうちに、自分らしさみたいな尖った部分は(夢や意思、興味関心など精神的な部分も)削り取られていきます。尖っているものを見ると、「自分も削がれたんだから」ということで丸くしたくなります。このような過程を経て、上記のような「子供らしさ」は消滅していくことになるのではないかというのが僕の見立てです。
誰の意思なのかは分かりませんが、世の中はこういう法則で動いているのかなあと最近感じているところです。
そして、これが当たり前だから大人=上記のような子供らしさを失った状態だとみんなが思い込み、みんなで子供を大人にしようとします。悪気があるからではなく、それで子どもが幸福になれるのだと本気で思っているのです。
そうなんだけど。
古今東西の成功者は知っています。
このような子供らしさを失っていない者、もしくは取り戻したものこそが成功できることを。
襲ってくる現実(理不尽なこと)に対して、駄々をこね、「NO」を突きつけ、夢を失わず、抗い続けた子供みたいな人だけが、結果的に自分を好きになり、他人にも優しくなれ、多様性を認められ、自分の人生に満足して死ねることを。
現実に「反応」するのではなく、現実に対して「主体的」に働きかけた人だけが、幸福になれることを。
だから、大人は子どもが子どもらしくあれるよう、なるべく「NO」を言わなくてもいいような環境づくりをしていかないといけないのだと思います。
今の学校は、その構造上、どうしても子どもに「NO」を言わないといけない場面が多すぎます。子どもに選択肢がほとんど与えられません。
教師が子供を効率的に管理しやすい仕組みで作られた今の環境を、子どもが学びやすい環境にしていけたらいいのですが・・・。
その方法を探っていかなくてはいけませんね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?