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書評・アイネクライネナハトムジーク【ゲーム制作日記】
こんにちはtozicaです!
今日は日曜日!
この記事は、エロゲーとか作ってるクリエイターの制作日記です。
noteなので直接的なエロ表現はありませんが、えっちな話が苦手な人は気をつけてね。
ゲーム制作
昨日はなんか猫が夜中の3時くらいに起こしてきて、仕方がないのでそのまま眠い目をこすりながらゲーム制作をしました。
主に「カナデエスケイプ」とか「かみさまのカクテル」で別の人に外注してるグラフィック周りの作業進捗について、いろいろ監修的なことをした。
こうやって他の人の作業成果を監修してると、自分の手を動かさずとも成果が上がってくるというところにある種の高揚感があるんですけど、一方で監修するだけでもまあまあ時間はかかるし、他人の作業成果の取捨選択だったり作業内容の決定を自分がやるということへの重圧なんかもあったりして、これはこれでなかなか大変だよなーって思ったりする。
山ほど監修してる桜井さんとかもっと大変なんだろうな…。
アイネクライネナハトムジーク を読んだ
しばらくホラー小説を読むことが連続していたので、そろそろホラー以外で何か読もうかなぁと思ったわけなんですけど。
それで結局また伊坂幸太郎を読んでました。
こいつホラー小説と伊坂幸太郎しか読んでないな?
基本的には伊坂幸太郎作品によくある感じの、一見するとただの短編集なんだけどそれぞれの登場人物がそれぞれ知り合いだったり間接的に人間関係が繋がってて、最終的にそれらが全部組み合わさってふわっと幸せないい感じの読後感で終わる、って感じの作品でしたね。
これだよ~~~~これこれ。
伊坂幸太郎作品のこういうところが好き。
いつもと違うのは、今作の短編集は割と《恋愛》にフォーカスを置いてるところが珍しいなって思いましたね。
恋愛って言っても青少年の甘酸っぱい恋愛(もちろんそれも含まれるけど)だけじゃなくて、熟年夫婦が離婚するかどうかみたいな話とか、結婚適齢期の女性が交際相手を探す話とか、なんかそういう色んな意味での《恋愛》で各短編が構成されてて、伊坂幸太郎にしてはちょっと珍しい作品群だなーって思いながら読んでた。
いつもの伊坂幸太郎作品にありがちな「凶悪犯罪」とか「特殊な超能力」とか「奇抜な性格の登場人物」とかっていう要素が殆ど含まれていないあたりは、前に読んだ「逆ソクラテス」に近いものがあるかも。
あと本編とは関係ないんだけど、あとがきの中で伊坂幸太郎氏が自身の作品におけるスタンスを「悲観的な中で楽観的な話をしたい」っていう表現をしてて、それがなんか腑に落ちる感じですごい良かったな。
今まで伊坂幸太郎作品を色々読んできて、そういう「完全無欠のハッピーエンドにはならない程度にはシビアな世界だけど、でもまぁまぁ幸せ」みたいな雰囲気は全体的にすごく感じるし、なんか長年の伏線を回収されたような気分を一人で勝手に感じてた。
そんなこんなで本作、ものすごい大冒険活劇とかものすごい大逆転ハッピーエンドとかがあるわけではないけれど、読み終わるとほわっと幸せな気分になりつつ目頭がじわっと熱くなるような、そんな素敵な作品でした。
良かったら読んでみてね。
おしまい。