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言い訳

 大企業や役所、病院の中には、何かあった時の「言い訳」のために存在する倫理規定がいたるところに貼ってある。
 皆様の情報は丁重に扱い、外部に出しません。お客様第一です。危険が無いようとても気を付けてます。社員を大切にしています……

 「基本理念」もそうだ。
 社会に貢献する……人と社会のために……皆様に快適を……
 これも割と目に入るところにデカデカと貼ってあることが多い。

 「過去にこんなミスがありました。今後は起きないように気をつけましょう。」旨のポスターは、存在理由がわかるし価値もわかる。
 しかしこういう類のポスターは逆にバックヤードにしか貼られてない。
その企業にとっては痛いトコロであるから当然か。

 しかし形式ばった倫理規定や基本理念を念頭において働いている職員を見たことが無い。私はそういった規定文を何かあった時の言い訳のためによく読んでおく(結局自分もそうなのだ)ことが多いビビりなのだが、周囲の人がそれらを気にしているところを見たことが無い。
 そんな自分でも、基本理念に関しては当たり障りのなさすぎる文章で書かれているので何度読んでも頭に入ってこない。

 では倫理規定や基本理念をウラに掲げて、失敗からの教訓をオモテに掲げればいいのかといえば、そういうわけでもないだろう。こんな失敗事例があるのかとなれば、せっかく来たお客さんも不安になってしまうだけだ。

 倫理規定や基本理念を文章として作り上げ保存しておくべき場所は、玄関でも廊下でもなく指導者や責任者たちのアタマの中なのではないか。

 指導者や責任者にあたる立場の人たちはこれらをアタマにおいて置き、業務や指導に当たるときに「生きた言葉」として部下に伝えることで、それらを集団の中に浸透させていく。そして実践される。そういう意味で規定や理念は実践されるまでは「死んだ言葉」であるのだ。


 ああ、(自己満足だが)日頃思っていたモヤモヤを言語化できた。
 こんなことは珍しい。
 引っかかることは覚えておこう。できればnoteの下書きにためとこう。


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