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第8回 Brand Lab Live女性のリアル『それぞれのキャリアと幸せのかたち』開催レポート


はじめに

今回のnoteでは、「東洋経済ブランドスタジオ」で定期的に開催しているオンラインイベント「東洋経済Brand Lab Live」のイベントレポートを掲載します。

「東洋経済Brand Lab Live」は、ビジネスのトレンドや最先端のテーマについて、最前線で活躍されているプロフェッショナルなゲストをお招きし、オンラインでトークセッションを行うイベントです。

第8回となる今回は、6月24日に「女性のリアル『それぞれのキャリアと幸せのかたち』」と題して、株式会社サイバーエージェント 石田 裕子さん 、株式会社ACT3 堂薗 稚子さん、株式会社HARES 西村 創一朗さんの三名をゲストに迎え、東洋経済ブランドスタジオの椿と「女性のキャリア」について議論を行いました。

イベントに参加された方で多かったのは、ダイバーシティに関心のある企業の担当者の方や、教育関係に携わる方で、事前の質問も多く、またライブ中のコメントも活発に飛び交い、活気のあるイベントとなりました。

ご視聴いただきありがとうございました。

今回のイベントのまとめ動画は下記からご覧いただけます。


今回ご登壇していただいた三名についてご紹介します。

石田 裕子さん

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石田 裕子さん
株式会社サイバーエージェント 専務執行役員
<プロフィール>
2004年新卒でサイバーエージェントに入社。広告事業部門で営業局長・営業統括に就任後、Amebaプロデューサーを経て、2013年及び2014年に2社の100%子会社代表取締役社長に就任。2016年より執行役員、2020年10月より専務執行役員に就任。人事管轄採用戦略本部長兼任。

堂薗 稚子さん

インテリ記事用 プロフィール

堂薗 稚子さん
株式会社ACT3 代表取締役
<プロフィール>
1992年上智大学卒業、株式会社リクルート入社。人材系事業にて、営業・商品開発・編集業務、マネジメント業務に従事。「就職ジャーナル」「リクルートブック」副編集長、「リクナビ派遣」編集長、カンパニーオフィサーなどを歴任。ダイバーシティ推進マネジメントに10年関わり、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げと運営を責任者として推進。2013年起業。組織で働く女性との面談実績はのべ800名超。高3長女、小6長男、マイペースな夫と4人で都内暮らし

西村 創一朗 さん

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西村 創一朗さん
株式会社HARES CEO/複業研究家/HRマーケター
<プロフィール>
複業研究家/HRマーケター。2011年に株式会社リクルートキャリアに入社後、複業で「二兎を追って二兎を得られる世の中を創る」をミッションに株式会社HARES(ヘアーズ)を創業。しばらくは会社員兼経営者として活動後、2017年に独立。19歳で学生結婚し、現在3児(12歳/9歳/5歳)の父。NPO法人ファザーリング・ジャパンの最年少理事も務める。著書に『複業の教科書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)がある。


以下、当日の流れに沿ってレポートしていきたいと思います!


育児とキャリアの両立

ーーー働く女性のキャリア間の変化について、どのようにお考えでしょうか?

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堂薗さん:男女雇用機会均等法ができてから、女性が外で働くキャリア形成がなされてきていて、50年の間で緩やかに変化してきている。壁を取り払うだけでなく、一つだけが王道ではなく型に押し込まれない多様な働き方がでてきているのが大きな変化だと感じています。その人その人の個別性がより高まってきているように感じます。

石田さん:コロナを経てキャリア観が変わってきていると実感しています。自分の時間をじっくり考えることが少なかった人が、在宅勤務が増えたことで考えだしているようです。また、未曽有の事態から、一人ひとり自立したキャリア感を持つようになった印象も受けます。自分のスキルを模索しながら、中長期的に必要な強みをどのように身に着けるべきかを考えている人が多いようです。

西村さん:いま堂薗さん、石田さんがおっしゃったように、ここ20年で大きく変化しました。この10年でも大きく変化していて、比較的ハードワークの企業は20代でバリバリ働き、出産後は退職という働き方が多かったですが、現在は子育てをしながら働き続ける人が増えました。その一方で、企業側でその状況に対応できている企業とできていない企業、二極化している側面があります。

ーーー育児とキャリアと両立の不安を抱えている方も多いと思います。まだ難しい部分も多いと思いますが、変わってきた部分もあるのでしょうか?

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石田さん:今までは「育児のためにキャリアは終了」となっていた部分が、ちゃんとそのキャリアを形成し、仕事と育児を両立していくための支援に企業がどんどんシフトしています。しかし、まだその段階に到達していない企業も多いのかなと思います。どのように両立を目指すかという点は、極論かもしれないですが、100%を目指さなくてもいいんじゃないかなとは思います。「どちらも完璧にやらなければならない」というような精神的なプレッシャーを女性だけが負うことがないようにパートナーや企業がサポートしていかなければいけないと思います。個人の努力もあるのかもしれないですけれども、複数のいろんな視点を入れて「トータルで何とかやっていける」ように整えていきますという視点に変えていくということが大事なんじゃないかなとは思います。

堂薗さん:私の娘がもうすぐ18歳になるので18年ずっと思っていたんですけど。先輩のママにに「育児っていつで1番大変なの?」って聞いたら、「あんた永遠にずっとだよ、大変の中身が変わってるだけで何歳になっても育児は育児だから」みたいな話もあって。キャリアの多様化が許容されている中で、逆に育児に関しては、女性だけでなく男性も固定観念、ステレオタイプががちがちに決まっている気がして。「いいお母さん」「いいお父さん」「いい家庭」みたいな。育児の形ってそのキャリアと同じぐらいまで多様化していいはずなのに、未だに「こうあるべき」となっていてなんかすごいモヤモヤしますね。キャリアと育児の両立に苦しんでいる原因は、どちらかというとキャリアにあるというよりも、育児の形や「お母さん」「お父さん」というステレオタイプに苦しめられてる気がしてならなくて。だから両立っていうよりは、「両立しようがない」っていう環境があるのかな、と。育児とのバランスという点で「生きづらさ」みたいなものがあるように感じます。

ーーー子育てをしてきた中でキャリアとの両立に際して、特に大変だったことやあの時辛かったみたいなエピソードとかありましたか?

堂薗さん:つらいといいますか、昔は「悪気のない心ない発言」っていうのは結構今よりも頻繁にあって、それをいかに笑い飛ばせる自分であるかっていうのは、大事だったような気がします。例えばなんですが、「今日の夜10時からものすごく大事な会議があって、ここで決議を決めたいと思うんだけど、君には子育てがあるから出なくていいよ」って言われたりして、「大事なのに出なくていいっていうのはどういうことなんでしょうか」みたいな。悪意は全くなくて、優しさだと思うんですけど。その上司からすると配慮なんですけど、その優しさの勘違いというか、それこそ良かれと思って言ってくれてるのに、「ここはいいから任せて」が「ここから離れて」と言われていると感じてしまい、人によってはそれが残念という気持ちになってしまう方もいるんじゃないかな。

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石田さん:「ありがとうございます、なんて気を使って下さって素敵な上司なんでしょう」って思う人ももちろんいます。ただ、個人個人でコミュニケーションの取り方ひとつとっても変えていかなくてはならないようになっているとは思いますね。

堂薗さん:石田さんのご指摘の通り、受け取り手によって感じ方が違うのはもちろんですが、言った人にもよりますよね。「言わなきゃいけない」という義務感から発言している人の言葉は、やっぱりなんかちょっと傷つけちゃいそうですね。

西村さん:僕が新卒でリクルートに入った2010年代は、昔に比べればママ社員が弾かれてしまうことは少なくなっていたと思います。ただやっぱり、「昇進させよう」と考えられている人には結構重めのミッションを任せて、できそうだったら昇進させる文化があったりします。そうすると、ママ社員もそこまでして昇進したいとは思わず、そもそも管理職になりたい女性がいない問題で人事に頭を悩ませていました。でも、管理職は無尽蔵に働けるものであるっていう前提で任用設計をしていたということに問題があったのですよね。

堂薗さん:逆に「時短を取らなきゃいけない」という考え方も問題なのかなと。「働け」だけじゃなくて「休め」のような圧力も結構あるんじゃないかなって思いますよね。時短勤務をしなきゃいけないっていう感覚は、私も取るものだと思ってましたし「ママになったら時短を取らなきゃ」と。ただ、管理職になってから、妊娠出産と経験したので「管理職って時短をとってもいいのだろうか」と上司に相談した際、「妊娠出産ってそんなに大変なの」って。その時に、「成果で考えたほうがいいんじゃない」みたいにいってくれました。「しっかりやって、定時に帰ればいい。成果をあげれば。もちろん、時短取らずに戻っても良い」っていう風に言ってくれたんですね。その上司は今でも師匠だなと思っていて、上司が重要だと感じています。

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西村さん:ほんとそうですね!本当に子育てと仕事をうまく両立できる方は大体上司に恵まれていて、できないっていう方は上司の理解が乏しい。いわゆる「上司ガチャ」問題ありますよね。

堂薗さん:パートナーの問題も上司より大きいと思いますね。上司は最悪替えれるけど、パートナーはそうそう替えられないですから。(笑)

ーーーワーママを部下に持つ上司の方の目標設定についてどういう風にしていくかなどありますか?

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石田さん:それもバイアスなんだと思うんですよね。子供がいる部下だと、仕事における目標設定が難しいというのは確かにそうなんだとは思うんですけど。”みんな一緒”だと思うんですよね。個別事情はそれぞれ抱えてますので、例えば男性であっても介護をしなければいけない方もいらっしゃいますし。目標や評価、成果の出し方みたいな部分に子供の有無みたいなのは入れなくてもいいのではないかとは思ってます。

西村さん:全く同意見です。そもそも子供の有無や介護しているにかかわらず、働き方自体が週5日フルタイム1日8時間週40時間働くという働き方がスタンダードであるっていう概念自体がもう古いんですよ。最近だと週休3日制みたいな話でしたり、僕も一時期ベンチャー企業で週2日働く正社員でやってましたけど、週2〜3回だけしか働かない人も当然いるわけです。つまりみんな同じ時間働くということではなくて、ひとりひとり働く時間が違うということは今後全然ありえますし、この動きはすでに起こってきています。もはやジョブ型雇用においては「何時間働けるか」ということではなくて、「何時間働けることによってどれぐらいパフォーマンスが出せるか」ということで評価する時代になってきています。働く時間を調整しなければならなくなっても、パフォーマンスをそう変わらず発揮続けることができるのであれば、給料はそのままでいいでしょうし、特に別の評価制度要を用意する必要は全く無いと思います。

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石田さん:サイバーエージェントでは、リモートワークが主体になってから評価制度実は変えました。大きく変えたところは、成果ミッションという制度を入れました。この制度を導入した理由は、特にリモートワークになると、時間が関係なくなってアウトプットで評価するようになり、出社しなくてもいいとなると、極端な話、出勤しなくなってしまう。どうしてもサイバーエージェントの競争力である「チームワーク」とか「熱量」とか「一体感」が当然薄れてしまう。そうならないように、例えば「採用を頑張る」や「あの組織の活性化を頑張る」など、自分の業務だけではなく、人材・組織育成を評価しますよっていうことを明文化しました。個人で解決できることは少ないので、自分の目標だけ達成して終わりではなくて、チームの目標をちゃんとみんなが理解をしていながら、離れていても助け合える、「あの人ちょっとつまづいてそう」ということをチームの誰もがわかって、助け舟を出せるようなチームでありたいな、という観点からこういう制度を作りました。

副業とパラレルキャリアについて

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パラレルキャリアとは、本業を持ちながら第二のキャリアを築くことを指します。混同されがちですが、副業と異なるのは、お金を稼ぐことに重きを置くのではなく、自分のスキルアップや夢の実現、社会貢献活動のために第二の仕事を持つ点です。

ーーー副業やパラレルキャリアについて、どのような変化があったとお考えでしょうか。

西村さん:僕はリクルートの社員だった時代に2013年の5月に副業を始めました。そのとき副業OKな会社というのは世の中で4%しかなかった時代なんですね。僕の部署の周りでは副業なんてやってる人1人もいなかったです。その後、2016年から2017年にかけて副業に対する社会的な関心が高まりはじめました。2017年の1月にモデル就業規則が改訂されて、原則副業禁止から原則副業容認になったことと、兼業・副業を認める場合のガイドラインを2017年の1月に厚労省が出しました。これをきっかけに大手企業中心に副業解禁で一気に進んで2020〜21年、この一年は副業を認める会社が50%ぐらいまで来ています。副業を始めたい方で意外と多いのがママさんなんですね。授乳・育休中に副業を始めて、復帰後もライフワークとして続けていくみたいなパターンと、子供が小学校に上がったとか色々ありますけど、手が離れてきた、つまり子育てが落ち着いたタイミングで副業を始めたい方が結構多く、副業という選択肢が自然と出てくるようになったのは本当にこの2〜3年かなと思いますね。

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ーーーご自身の周りの方々だったりとか副業されている方はどうでしょうか。

堂薗さん:結構たくさんいます。昔から企んできてやっと実現したみたいな感じの方もいれば、初めてみて結構楽しいみたいな方もいます。ただ、バイトなど、お金のために始めた人の方が苦労してる感じがしますね。「つまんない」とか「なかなか待遇改善されない」ので両方頑張ってそっちがうまくいったらそっちに行こうかなみたいなタイプの方が苦労している印象です。私の周りではそんな感じですかね。「昔からやってみたかった事をやってみた」方は楽しそうです。夜飲みに行く時間を割いたり、本当に副業といっても色々ありますもんね。なので、ちょっと自信がついたという人もいて、「今のキャリアで自分を求められているんだろうか」ということを迷いがちな人たちが、「別の居場所があるんだ」っていう方向転換が図れるみたいなところはあると思います。昔は「副業なんて」みたいな会社が多くて否定的だったところから、「どうやら副業をしている前と後では副業して楽しいことやってる方が本業でもモチベーションの中が働いてくれるぞ」と。「副業で出会った人だったりとか副業を通じて得た経験とかスキルとか知識といったものをこんなので生かしてくれているぞ」とか。本人にとって良いだけじゃなくて、会社にとってもいいらしいぞっていうことが少しずつ広がってきたっていうのが大きいですね。

アンケートから紐解く、女性のリアル

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・子育てと勤務の両立で困難に思うこと

東洋経済新報社が行った「女性の働き方に関する調査」では、4割の方が仕事に満足しているという結果に。

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一方で、仕事と育児の両立で困難に思うことは多種多様でした。

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このアンケートを踏まえて、皆様にコメントいただきました。

石田さん:実際に自分の時間が子育て・勤務の二択になってしまい、アンケートと同じ気持ちを抱くことが多いです。一方で子育てでは「自分の居心地のいい」場所をしっかりと見つけていくことで脱却の糸口を見出していくことが大切だと思います。捉え方1つでその気持ちを前向きにさせるというようなスキルも身についてくると思うんですよね。結果的に後からいい形になってくるんじゃないかなと思います。皆様やりながらこう模索されているっていうような感じです。

西村さん:「体力的につらいとか自分の時間が充分に取れない子供との時間が充分に入れない」っていうことの理由を紐解いていくと「ねばならない」信仰にとらわれている人が多いと感じます。「いい母親」「いい父親」像にとらわれ、「女がやるものだから私のやること」と自分が思い込み、手放さなくなってしまう。誰かに頼ればいいのに自分でやろうとするのは女性側もありがちだったりするので、「ねばならない信仰」からまず自分を解放してあげるということがつらいという感情と付き合ったり、時間を確保する上では大事なポイントなのかなと思っています。

堂薗さん:西村さんがおっしゃる通り、「ねばならない」信仰の脱却は必要だと思います。ただ、これはすごく難しく、決まった答えがないですよね。そして、育児や家事はほとんど褒められないです。出来だったりが悪いと怒られてしまうんだけど何やってても反応がない。だからこそ、自身の行動を客観視して、「自分で自分のことを褒める」ことによって自己肯定感を高めていくことよって「つらいと思うこと」を脱却できるのではないかなと思います。

質問コーナー

Q&Aコーナーにて、事前に集めた質問とチャットでいただいた質問に回答していただきました。

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Q1.もうすぐ就職するのですが、育児と仕事の両立で大切にすべきことは?

石田さん:「大切にすべき」「譲れない」とがちがちにこれが理想形と決めずにその都度取捨選択していき、その時々のベストを尽くし、価値観にとらわれず、柔軟に変えていけばいいと思います。

西村さん:参加している時点で素晴らしい。「幻の赤ちゃん」(フェイスブック社COO、シェリル・サンドバーグ氏の著書『LEAN IN』に基づく。比喩で、若い女性が結婚予定の相手さえいないうちから子どもを産んだときの不安を胸に抱き、先々を不安視して挑戦しなくなってしまう様子のことを指す)を考えすぎずに、実績を作りつつ、一緒に育てるパートナーを大切にしましょう。

堂薗さん:今計画を立ててもそれ通りにいくことはまずありません。「来たバスに乗る」ことでなんとかなっていきますから。居心地の良さを求めがちですが、それを自分で作っていく必要もあると思います。

Q2.企業サイドがすべきサポートや支援は?

石田さん:女性に制度設計を任せると、偏ってしまう可能性があります。女性だけではなく、「会社の誰もが活躍できる」という視点が重要で、その上でどう女性に参画してもらうかを考えることが必要です。働きやすさだけではなく、やりがいやチャレンジを重視していくことで、誰でも活躍できるように制度設計すべきだと思います。

堂薗さん:そうですね、「女性活躍」というよりは「全員活躍」。誰かが苦しんでいるからサポートするのであって、一人ひとりの仕事の中身に寄り添って理解していくことが先決ですね。

西村さん:女性らしい・ならではという考え方自体が固定観念だと感じている。ハード面の物理的な面も勿論ですが、ソフト面の挑戦も支援していくことが大切です。

Q3.女性活躍に対して、エンパワーメントにつながる層とあきらめてしまう層のモチベーションを上げるには?

石田さん:時間をかけて説得していく。これしかないのではないでしょうか。時間をかけて取り組んでいくと何か事例ができます。その事例も説得材料になりますし、そうやって時間をかけて説得していきましょう!

西村さん:小さな成功体験を生み出していくことを積み重ね、「私にはできっこない」というあきらめの原因となる自信のなさや自己否定を取り除いていくことが必要だと思います。

堂薗さん:もっと対話をしましょう!上司とも部下とも密度の濃いコミュニケーションをとって、良い方法を探っていくことが企業には求められると思います。

おわりに

本イベントは90分でしたが、最後のほうが駆け足になってしまうほど白熱したイベントとなりました!

女性活躍のみならず、性別や年齢によらず、自分らしいキャリアをつくっていくために、日本社会に山積している課題の一部をディスカッションしていきましたが、それを通じて「会社の誰もが活躍する社会」についてもヒントを得られるイベントになったのではないかなと思います。

次回の東洋経済Brand Lab Liveは9月に実施予定です!

ぜひご参加ください。

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