#20 朔くんとの生活が始まった!
初夏のある日、夕方遅くに初めて我が家に来た朔くん。
その日はほぼ挨拶で終わったので、私には翌朝からが、『朔くんとの生活の始まり』と感じられました。
今回は、お迎えしてから約1週間の出来事を、少し駆け足でご紹介したいと思います。
***
朝、部屋から朔くんと共に現れた弟は、妙にグッタリしていました。
「おはよ。・・・どしたの?」
朔くんは、寝ている間ずーーっと、弟にピッタリくっついて寝ていたそうです。猫の体温は大体38℃くらい。生けるカイロですね 💧
冬は良くても今は初夏!
弟はそれでも、避妊手術直後だし、初めての家で不安だろうし、と我慢してそのままくっついて寝たそうです。
「ま~優しい。・・・猫が相手なら」
と、ちょっと茶化してみましたが。
「当たり前だ」
本当に此奴は・・・
(※朔くんはその後もずっと、真夏になっても、ずっとくっついて寝ていたそうです。なんという忍耐力。私にはムリ💧 弟、侮り難し・・・)
とにかく、朝ごはんにしようと準備を始めました。今日は私がごはんをあげる当番です。ゆめちゃんは、既にいつもの場所できちんとおすわりをして待っています。
朔くんは、ごはんだと分かったのでしょう、興奮気味に「わ゛ー、わ゛ー」と鳴いています。
ですが、ここはゆめちゃんと約束したとおり、先住猫のゆめちゃんに先にごはんをあげなくては!
ゆめちゃんの前にごはんを置くと・・・
シュバッ!
朔くんがその器に頭を突っ込んでしまいました!
「えっ!」
慌てて器を持ち上げると「わ゛ー! わ゛ー!」と抗議の声が。
「朔くん、ダメ!」
パンパン! と手を叩きました。
猫は大抵大きな声や音を嫌います。ですからゆめちゃんにも、してはいけないことや入ってはいけない場所を教えるために、手を叩いていました。
拍手をする時のように、よく響かせて。
が・・・朔くんは大きな音に驚くことも嫌がる様子も全くなく、キョトンとしています。
なに? なんなのそれ?
なんで朔くんは平気なの ?! ゆめちゃんは凄く嫌がって怒っていたのに。
大きな音は平気、というのも、朔くんの個性なのでしょうか・・・💦
「こら! 朔!」
弟もさすがに怒りましたが、朔くんはお構いなし。
それでも、ゆめちゃんのごはんはあげられません。
そもそも朔くんのごはんは1才未満の子猫用で、ゆめちゃんは成猫用のごはんなのですから。
ごはんちょうだい~!
仕方なく、大音量で抗議する朔くんに先にあげることにして、器を弟に渡しました。
弟は、念のため少し離れた場所に朔くん用のごはんを置くと、早速頭を突っ込もうとする朔くんを止め、腰を押さえ込んで。
「おすわり!」
ゆめちゃんは、弟が出会った時には既におすわりができていたそうで。
「教えるなら早いほうがいい」
と、早速朔くんに教えようとしています。
腰を押さえて座らせながら、
「ごはんの前は、こうやって待つんだぞ」
と何度か言い聞かせた後で、器を朔くんの前に差し出しました。
私の方は、ゆめちゃんとの約束を果たせなかったので、
「後になってごめんね」と器を置きました。
ゆめちゃんは怒った様子はなく、静かに食べ始めました。
だいじょうぶ。わたしもあのこをかんさつしていたから。
ゆめちゃんは警戒心が強いので、昨夜来たばかりの朔くんには近寄ろうともしません。本当に、「The! 猫」です。
慣れるまでは、しばらくかかりそう。
朔くんの方が先に食べ終わり、器を受け取りに近づこうとしたら。
あれ??
猫って、時々伸びをしますよね。大体こんな感じで。
けれど朔くんの伸びは、
拙い絵で分かりづらいとは思いますが m(_ _)m💦
縦に背を伸ばしているようです。
・・・これも伸びなのか 💧
私の猫のイメージって、とても画一的だったんだなぁ・・・
***
そんなこんなで、数日のうちに、朔くんの特徴が少し見えてきました。
・洗濯機、掃除機、ドライヤーなど、大きな音に無頓着
・ごはんの際のおすわりは、翌日の夕ごはんの時にはもう覚えていた
(賢い!)
・とにかく弟が大好き!
・とっても甘えん坊で、何かとくっつきたがる
中でも私が一番驚いたのは。
・猫じゃらしに無反応!
どんなに猫じゃらしを振ってもキョトンとしていました。弟が振っても反応はありません。
なに? なんなのそれ?
ゆめちゃんが喜んでいた、ハンカチネズミ、紐、ペットボトルの蓋など試してみましたが、全て無反応でした 💧
最初の出会いの夜、感じた疑問がまた私の中にじんわりと湧いて来ました。
このコは、本当に猫なんだろうか・・・???😰
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
参考書籍
イラスト図解 室内ねこ くらす&育てる 日東書院
監修 松原ペットクリニック院長 岩富俊樹 著者 たまき みけ
ねこのきもち (株)ベネッセコーポレーション