FURIOUSおばば
昨日のおばばはすごかった。
FURIOUS ANGRY GRMPY SULKY
皆が眠くなってきた23時ころから、おばばの定期的にやってくる不安症発症。
真っ暗な部屋からぬっと出てきて、夜のリビングでわめきはじめる
おばば:EXCUSE ME?SOMEONE THERE?DARLING COME HERE.
あなたにまだ200ドル払ってなかったわよね?今払いたいからこっちに来て一緒に財布確認してちょうだい。
V:アママ(おばば)、もう遅いしみんな寝てるんだから明日の朝でいいよ
おばば:今払いたいのよ、明日じゃ忘れるかもしれないから。
年寄を明日の朝まで待たせるなんて間違ってるわよ?
V:わかった、ほらおばばの財布に200ドルあるから、もらっていくね?
おばば:ありがとう、わざわざ起こしてごめんなさいね。お金のことで誰にも騙されたくないから、あなたに払えて良かったわ。
のっそりと部屋に戻るおばば。やれやれと部屋に戻る我々。
そして、3分後。おばばの部屋から叫び声が。
おばば:SOMEONE HELP ME!!!!!!!WHAT IS GOING ON HERE!!!!!!!
OH MY GOD、SOMEONE TOOK MY MONEY!!!!!HELP MEEEEEE!!!
こんな叫びは今まで聞いたことがなかったので、何事かと飛び起きる我々。
部屋をあけるとベッドでパニックになっているおばば。
V:アママ、どうしたの?!
おばば:大変よ、誰かが私のお金を全部盗んでいったみたい!財布に何も入ってないの!どうしましょう、明日タクシーに乗れないわ。
V:アママ、さっき俺に200ドル払ってくれたでしょ。だから財布にお金がないんだよ。もう忘れたの?
おばば:私がさっき払ったっていうの?!それだったら覚えてるはずじゃないの!あなたが取ったんじゃないの?!
私:わかったわかった、じゃぁさっきのお金は返すから自分で管理してよ。わたしたちには絶対預けないでね、もう遅いんだし、早く寝ないとだめだよ。
おばば:全部返してくれたの?200ドルあるか数え終わるまでここで待ってて。あなたたち年寄を騙そうとしてるかもしれないからね。
200ドル全部あったわね、疑っちゃってごめんなさいね。年取ってくると頭が混乱しちゃうのよ、おやすみないね。
お金を数えて安心したおばば、これで一件落着と思いきや。
10分後。
おばば:HELLO SWEETHEART,SOMEONE UP THERE?
Vはこの時点でイラつきがMAXだったため、少しでも場を丸く収めたい私の出番。
私:おばば、もう12時すぎてるんだよ、皆寝てるのにおばばが大声で話したらみんな眠れないでしょ。
おばば:そうだけど、今日200ドル払わなきゃいけなかったのに、忘れたのよ。今すぐあなたに払いたいの。一緒に財布の中身確認してちょうだい。
私:私は眠いし疲れてるんだから、明日にしてくれない?
おばば:でも今払いたいのよ。今日払わないとトラブルになるでしょう?
ここにお金があるはずだから、あなた持っていってよ。
私:嫌だよ、今もらっても私疲れてるから絶対忘れちゃうもん。
おばば:明日の朝まで覚えてられないわよ。
私:明日の朝、おばばにリマインドするから心配しないで。今日はお金はお財布にしまっておいてね。
不服そうなおばばも、私の大げさな疲れたアピールに根負けして、明日支払う予定の200ドルをなぜか本に挟んでベッドに横たわる。本に挟んだら忘れないかららしい。
どうせまたお金が無いと騒ぎだすんだろうな、今夜もまた長い夜になりそうだと思っていたそばから、おばばの悲鳴、再度。
おばば:私のお金が無くなってる!!誰か来て!!!このかわいそうな老人を助けて!!!
ストーリーは想像通り、会話振り出しに戻りこれが朝の6時ころまでループする。
脳の機能不全とは言え、言葉の端々に現れるおばばの正常な部分。
不安、混乱、罪悪感。
彼女はいつも最後に私の手を取り、許しを請うような悲しげな眼差しでI HOPE I AM NOT TROUBLING YOU、DARLING。I AM SORRY、BUT PLEASE UNDERSTAND ME、I AM JUST A PLD WOMENという。
自分が誰かのお荷物になっているというのを理解していなければ出てこない言葉なのだ。
彼女の締めのフレーズを聞く度に、人生というものは切ないことを実感する。
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