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日本の中高生へのお金の教育を考える④

続き記事です。前回はこちら。

アジアの管理教育の洗脳を解く。。私は海外での生活が大きなきっかけですが、学校の入学合否がテストで決まらない、教えてもらのではなく貢献する授業、教科書が存在しない(それどころか教科書の間違いを勉強する)、学校名より学習歴が尊敬される、歴史の授業は過去→今でやらない、などは、結構衝撃的でした。社会に出てからも、世の中の大人を見て帰納的に洗脳が解けていきます。管理教育の着地と、人物の素晴らしさや社会貢献/経済的成功との因果関係が、あまりにも見いだせない。ごくごく弱い相関関係を感じるのみです。また、これは「そうだよね」と同意してくれる人も多いのですが、特に経済的に大成功されている方については、負の相関があるのではと思ってしまいます(管理教育に触れていない人ほどより大成功する)。

繰り返し、管理教育と主権者教育、どっちが良いか正解はありません。中国は体勢的にもかなり管理側寄りですが、日本や欧米などはその間をいつも迷って動いていると思います。そして、そのバランスを考え続けることが大事だと思います。

さて、、、ブログのテーマに戻って、管理する教育か、管理しない教育の、どちらに軸足を置いてやるのか。。。これは

管理する:「戦いに勝利するための教育」「国家のための教育」
VS
管理しない:「個人の幸せのための教育」「社会の主権者としての教育」

ですので、僕の中では答えは明確でした。後者ですね。

「金融取引で他の参加者を出し抜いて勝つための教育」、「日本国家を豊かにするための富国強兵投資教育(洗脳)」はしたくないです。そうではなく、

「個人の人生に金融・不動産をどう活用していくかの教育」、「人とお金と社会のつながりを教える教育」をやろうというように軸が決まってきました。

あと、この文脈で私が若い人に教えることをためらっているのが、「ライフプラン」というものです。住宅販売業者、保険会社の人達、投資信託を推奨する人達がことさらアピールしてきます。

https://www.mizuho-sc.com/beginner/story1/lifeevents/lifestage.html

就職して、結婚して、家を買うか決めて、子供を育てて、引退して、その人生にかかるお金を計画していくというもの。これは国家のためには理想的な国民の一生かつ、金融業者にとって優良な顧客の一生、なのかもしれませんが、本当に自分の人生なのでしょうか。やや20世紀型にも思いますし、これが基本の型であり正解のように見せてしまうのは、人生の自主性や当事者性を大きく奪ってしまうと思い、それを中高生に教えるのは、私は意識的にやめています。

そして大きなライフイベントに対して必要なお金の概算を知っておくのは良い事と思いますが、それもほどほどが良いかと思います。私はあるご縁でかなり若く、18歳にファイナンシャルプランナーの資格を勉強したのですが、この表を見た時に、僕の人生こういう風になっていくの??という強い疑問がありました。実際はこんな風にはなっていません(笑)

ただし、当時18歳から25歳ぐらいまで何度も見させられたこの表のサブリミナル効果がなければ、今よりも主体的に当事者性をもって、自由にダイナミックに生きられたのではと思っています。何事も、早い段階での刷り込みは、後から解除するのはまあまあ大変です。

次回に続く。

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追記。

私は血が繋がっていない義理の中国人兄弟がいて、彼も子供が小さいため、中国の教育の話を色々と聞きます。管理教育の原点を中国を見ると、お受験や受験戦争のある日本なんてかわいいものだと思わされます。上海の話ですが、公立の小学校でも成績順でクラスと席順が決められて、成績優秀な子は腕に腕章をつけて歩き、学級委員も成績で選ばれます(この腕章を外されたときの学校の先生の態度や風当たりは急変化する)。また、有名学校がある地域の狭小の住宅(住める広さではない)を高額の家賃を払って借りて住民票を取って越境して通います。公務員の副業禁止の日本では考えられませんが、学校後に先生が自宅で開催する私塾に小学生が足げに通って23時ぐらいまで勉強しています。学校テストは先生が作るので、通っていない子は圧倒的に不利になるわけです。少子化問題の遠因でもあり、大きな社会問題になっているため、ここ数年では、先生が開催する私塾の禁止、公立の学校の先生の定期強制シャッフル(教育を一律にする)、などが取られています。

日本だと首都圏の中学校受験が過酷です。私も一度経験しましたが、塾側は母親を精神的に追い込む仕組みをとっているとかで、我が家も相当に母が疲弊しました。「お子様の成績が上がらないのは、お母さま、あなたの努力が足りないのです」と暗に仕向けて、追加の講義を課金させたり、入信させていきます。いずれにしても、「良い学校を出たり難関試験をクリアすれば、世間から立派と思われるし、幸せになれる」というのが管理教育のゴールになっています。飲み込まれないように、その本質を考えて上手に利用していきたいものです。

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