DeepSeekの衝撃
2025年1月27日の株式市場では東京エレクトロン、アドバンテスト、SBGやフジクラといった生成AI関連銘柄として囃された銘柄が軒並み急落しています。
急落の大きな要因となったのが中国のAI企業DeepSeekが手掛けるAIモデル「DeepSeek」。
このDeepSeekのアプリがiPhoneのダウンロード数トップになったそうで、ChatGPTやNVIDIAの脅威になるのではないかと見られているようです。
DeepSeekは同社のアプリの基盤となるAIモデルは訓練や開発にかかるコストがはるかに低いと主張しています。
AI向けの設備投資は過大??
先週はSBGがトランプ大統領就任式の場で米オープンAIや米オラクルと共に、米国で新たなAI基盤を構築する共同出資事業「スターゲート・プロジェクト」を始めると発表し話題になりました。
プロジェクトの概要では今後4年間で5000億ドル(約78兆円)の投資を計画。このうち1000億ドル(約16兆円)の投資を直ちに開始・・・ということで先週の株式相場はこれを材料視してちょっとしたお祭り騒ぎに。
78兆円・・・途方もない金額です。
しかしDeepSeekが主張するような低コストで開発出来るAIモデルなのであれば、法外なコストは必要なくなります。
きょうフジクラや古河電工といった電線株が急落しているのもAI設備投資のスケール縮小を懸念した動きでしょう。
DeepSeekの実力はOpenAIのGPT以上
中国発の情報を鵜呑みに出来ない方も少なくないと思います。
そこで、DeepSeekの手掛けるフラッグシップ級AIモデル「DeepSeek V3」を日本語で検証し詳しく解説した記事がありましたのでそちらを掲載します。
この記事を見る限り、DeepSeekはハッタリではなさそうです。
問題点としては記事でも書かれているように中国当局の検閲が入るようで、真にオープンにはなっていない点でしょう。
これは使い方次第では十分カバー出来そうな気もします。
競争激化は必至か
DeepSeekの手掛けるAIモデルは間違いなく高性能ですし米オープンAIや、メタなどの競合になりそうです。
いうまでもなくAIモデルの開発や訓練が低コストとなると優位性も増します。
昨年までは米中半導体戦争といわれていましたが、今年は米中AI戦争が大きなテーマになりそうです。
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