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拙作『ドニチマン』は如何にして国際マンガコンテストの優秀賞をいただけたのか

とっとり国際マンガコンテストでの表彰

4年前の本日2月23日、第7回 とっとり国際マンガコンテストの授賞式に参加しました。
その前年に描きあげた『ドニチマン』が、同コンテストで優秀賞をいただいたからです。

水木しげる氏や谷口ジロー氏、青山剛昌氏を輩出した鳥取県が、まんが王国に君臨すべく誕生した国際マンガコンテスト。
私は米子市で開催された授賞式にお誘いいただけるだけでなく、本作にプロの声優が公開アテレコしてくださったり、平井知事から賞状を頂戴したりで、この上ない歓迎を受けました。
あれから4年も経つのですね。
(ちなみにペンネームの塔重五ではなく、本名での表彰です)

『ドニチマン』公開アテレコ(とっとり国際マンガコンテストHPより)
鳥取県の平井知事からの授与とその賞状

国際マンガコンテストなので、日本語とイングリッシュのバイリンガル賞状です。
タイトルの『ドニチマン』が『Weekend man』と表記されていたのが、「そ、そうなんや」と刺さりました。

ドニチマンが生まれた経緯

奈良の町屋でドニチブックスという本のイベントを、週末だけ行っていました。
有志でひょいと始めた古本市なので、それほど忙しくはありません。
店番しながら、ドニチブックスにちなんだキャラクターでも考えようと、「土」と「日」の文字を縦に並べたのです。
すると「これってウルトラマンの顔やん」と閃きました。

最初に描いたドニチマン

ドニチマンを土曜と日曜だけ現れるヒーローだと設定したら、自ずと変身する対象が決まります。
そう、平日には働いていらっしゃるビジネスパーソンです。
キャラクターがイメージできたら、次は物語づくりです。
実は制作当初、漫画作品ではなく絵本に仕上げようと目論んでいました。

ドニチマンの絵本ラフ

絵本は一般的に16ページにて構成されています。
そこで、絵本のストーリーボードとしてラフにまとめました。
画用紙に鉛筆画です。

『ドニチマン』の絵本用ラフ

こうしてをストーリーボード全体を眺めると、絵本なのに文字だらけ。
設定が複雑なため、絵本としては説明過多になってしまうわけです。
ここで制作を一旦中断したのですが、しばらくして「とっとり国際マンガコンテスト」の作品募集チラシを手にしました。
「ほな、漫画に仕立てよか」
……ということで、この絵本ラフは、漫画のネーム代わりになったのでした。

漫画版ドニチマンの制作開始から応募まで

漫画を描き始めようとiPadアプリ「CLIP STUDIO PAINT」を起動したのが、2018年8月21日。
とっとり国際マンガコンテストの応募締め切りは10日後の8月31日です。
絵本ラフ同様に全16ページと考えれば、1日2ページを描くとなんとかなります。
ストーリーはできていたので、とにかく描くのみでした。

締切間近の29日から31日は東京での講義です。
30日には新宿のホテルで16枚目を描き終え、31日は帰りの新幹線車内で推敲。
21時30分に帰宅して最終確認後、投稿用フォームから原稿データを送りました。
……23時52分でした。ふぅ〜。

そんな経緯でできあがった全編をご覧ください。

『ドニチマン』 原稿(16ページ)


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