500日連続で奈良を学んだ結果……人生はこうも変わるものなのか
それは10年前のことでございます。
2012年2月29日から2013年7月12日の500日間連続で、奈良のすべてを学ぼうとしていました。
モレスキン製ノートを使い、学習内容をイラストや図解でまとめていく……そんなことをやってみたわけです。
題して『一日一奈良』というマイプロジェクトです。
目 的(学習の狙い)
奈良まほろばソムリエ検定1級取得のためです。
奈良商工会議所が年に1回、奈良に精通する人を認定するために試験を行っています。
合格点は、70点以上。
奈良商工会議所『奈良まほろばソムリエ検定』
学習方法(ツールとその活用方法)
モレスキンのクラシックノートへ、1日1ページで学びをまとめます。
筆記道具はパイロットのフリクション(ブルーブラックとオレンジの2色)
学習する参考書は、奈良検定公式ガイドブックと手元にある奈良関連の書籍です。
学習姿勢として、ノートへまとめる際は図解化に徹し、オリジナルな紙面になるように努めました。(読み直したいと思えるように……)
学習経過(ノートの内容)
最初は奈良時代の貴族や庶民の生活です。
ノート紙面にはあえてビジュアルを駆使し、右脳で記憶していこうと描き進めました。
奈良といえば、古墳でしょう。
これがまったくの苦手分野なのです。
それぞれには微妙な違いがあるのですが、その数が多過ぎることと名称が難読なのでさっぱりでした。
民話や伝説などは漫画のように描き綴れるので、愉しい時間です。
しかし、この『三作の石子詰め』のお話は残酷。
いまでも菩提院からは、三作が亡くなった年齢である13回の鐘が鳴り渡ります。
奈良時代の政治は、日本史で学んだので馴染みがあります。
天平人が手にする木簡は、今の時代ではスマホみたいな存在。
平城宮では”歩き木簡禁止”だったかも……。
鹿の角切りの始まりや、桃太郎は奈良田原本の彦五十狭芹彦命と知ったりで、いま思えば『一日一奈良』を続けた500日は充実していました。
結 果 〜 余 波
奈良まほろばソムリエ検定1級認定
これだけやっても82点しか取れず、なんとか合格できた次第です。
- その上位となるソムリエ認定では不合格でした。-
東京から奈良へ引っ越し
学んだ知識をひっさげて、2013年秋に東京都目黒区から奈良市へ住まいを変えました。
住んでみてわかったのですが、奈良について勉強していなくても、すこぶる愉快に暮らせます。
奈良に関する短編小説の出版
京阪奈情報教育出版の大和路ろまん文庫シリーズで、4冊の短編小説を上梓しました。
シェア型シアタールームを開業
奈良市に映画館がなくなった等なんやかんやあって、2015年にならまちシアター|「青丹座」《あをにざ》を西寺林町へオープンしました。
2019年にスケールアップして、下御門町へと移りました。
奈良ブックフェスタの開催
2016年から17年にわたって、奈良で本のイベントを開きました。
平城宮跡やJR奈良駅前で、本好きが集いました。
無人キャッシュレス書店の開業
奈良市にエッジの効いた本屋さんが欲しいなぁ、という想いから書店をつくりました。
人手をかけないことと皆で運営していく目的で、無人キャッシュレスなシェア型書店にしました。
それが2018年に南城戸町で開業した「ふうせんかずら」です。
2020年に東城戸町へ移転し、シェアキッチンを付けました。
……こうして古都奈良で元気に暮らせるのも、そもそもは毎日を奈良漬けにしてしまおうと目論んで学びを継続したからだと思っています。
それでは最後に、500日連続で学習した全ノートを掲載します。
学習ノート 500ページ一覧
お読みいただき、感謝です。
それでは、よしなに……