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シャーペンが転がるだけでおかしかった頃に出会った先生

高校時代の先生には好きな先生が多かった。

読んできた本の感想を
同世代の友達のように聞いてくれた国語の先生、
部活動で芝居の曲探しを一緒になって熱中した先生。
なかでも部活動の顧問でもあった生物の先生は
とても印象に残っている。
先生は真っ白な髪、男性のおかっぱで
それでも目がくりくりと輝いていて
白髪だけど年齢は若いんだな
とあの頃の私は思っていた。
ある時、先生が何にでもケラケラと笑う私の前で
シャーペンが転がるだけでもおかしい年頃なんだね
と言って、シャーペンを転がした。
当然私は笑ってしまい、それを見た先生も笑い、
友達も一緒に笑っていた。
もう何十年も昔の話なので、
記憶が美化されたりしているかもしれないが、
その時の先生の表情や教室の雰囲気を
不思議と今でもよく覚えている。

今、その頃に出会った先生たちは
どうしているんだろう。

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