読書レビュー マーケティング・ジャーニー
面白さ★★★★☆
オススメ★★★★★
難しさ★★★☆☆
ページ数:254
ひとことで表すと……マーケティングという観点から、時代を生き抜く力をつけられる本
この本では、マーケティングという観点でどのように考えていけば新たな事業を創生したり、DXのような事業改革、業務改革を起こすことができるのかについて解説されている。特にビジネスモデルを作り出す人材の成長サイクルに主眼を置いており事業創出の段階事にどのように考えたらよいかなどが詳しく書かれている。
成長プロセスのサイクルとしては、市場、隙間、顧客、着想、調整、経済、協力、突破の8項目があり、これらを円形に配置したとき、対角成分が相互に関係しあう内容になる。例えば、顧客と協力は対角成分になっており、他者との協力関係を見直すことで、顧客の新たな価値や関係性の改善に繋がったりする。この8項目について、一つずつ事例を交えて丁寧に紹介されている。
この本で特に面白いと思った項目は着想の項目である。DXなどのデジタル技術や働き方改革などビジネスの激動の時代、アイデア創出に悩む人は多い。この項目では、どのようにイノベーションを産む発想を得るかのヒントが得られる。1つ目は、デジタル技術による分析を活用すること、2つ目は尊敬する他者の視点を借りること、3つ目は壁を乗り越えるイメージをして描いた3つの絵から着想する方法である。3つ目の方法が毎回違った思考ができそうで、特に面白い方法だと思った。今度試してみようと思う。
この本にはこういった事業創出につながる考え方や方法論について8つの項目に関連づけてわかりやすく解説されており、考え方の基本になる内容だった。新たな事業創出に悩む人には特にオススメしたい。
今回の本:マーケティング・ジャーニー 著 神田昌典 日経BP 2020
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