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としべえ@ぷち作家
2019年6月9日 23:50
とことん眠りにうつつを抜かすのだ午後の白い光の中安宿のくたびれた寝台の上で寝返りを打つきみは悪夢未満の寝心地の悪さが身に沁みて脳の芯まで浸して切りのない寄せては返す自己否定の波また波の珊瑚の浜をいつか見た砂漠の駱駝に重ね見て奈落の底を仰ぎ見てそうだまばゆい地獄へと昇ろう今こそ微熱に包まれた背中にはかげろうの羽光きらめかせ軽く風に乗って重力のくびき