脱炭素アドバイザーが気になる【後編】#4
どうも、トシです。本件、前編をリリースする時は「2回に分けて書こう」と考えていたのですが、いざ文字を起こしていると「あ、もっと書きたいことあるな」となってしまい、3編構成となりました!
前回note(リンクはこちら)に記したとおり、脱炭素アドバイザーは段位制度になっているので、せっかく取得を目指すなら、「シニアアドバイザーを見据えて、チャレンジする」という視点に立って、「数ある中で、どの民間資格を選ぶか」という本題に入りたいと思います。
ここでは、環境省の認定資格に至っている・いないに関わらず、各社の民間資格において、脱炭素アドバイザーの入門編であるベーシック以上に相当する段位制度がある民間資格3つをチェックしてみました!
つまり、「ベーシック・アドバンス・シニアアドバイザーの全ての認定資格に今後なり得る」という期待感を込めたチョイスです
①GX検定
本noteリリース時点で唯一、ベーシックとアドバンスの両方で環境省の認定資格。
本資格自体の段位制度に、シニアアドバイザーに相当するであろう資格(GX検定 スペシャリスト)が既にあるので、「ベーシック・アドバンス・シニアアドバイザーの全てで認定資格となる」ことが最も期待できる資格と感じています!
上述の「3つの内、2つは認定資格になっている」という外堀的な情報に加えて、GX実行会議等の政府委員を多数務めている「竹内 純子氏」と教材を共同開発している点は、期待感が自然と高まるし、前回触れた「認定取消のリスク」が小さく感じますね。
と、ここまでは間違いなしの資格なのですが、個人のスキルアップとして取組むには二の足を踏むほど、資格取得に至る費用が高い点が唯一の欠点。
なので、GX人材を育成したい・底上げしたいという法人での取組としては最適かと思います
※各社の資格制度に関する費用の比較については、下段にある「数ある中で、どの民間資格を選ぶか」を参照
②JCNAカーボンニュートラル・アドバイザー
最有力候補のGX検定除いて、唯一アドバンスの認定資格となっており、資格取得に至る費用はGX検定の約半額なので、コスパよくアドバンスを取得するのに最適です!
ただ、本資格自体の段位制度としては、ベーシック相当の資格は整備済(現時点で環境省の認定資格ではない)ですが、シニアアドバイザー相当の資格が未整備な点は、期待感がGX検定に劣ってしまいますね。
また、講座と試験が平日の特定日(候補日は2日)に指定されているため、個人として取組むには日々業務との調整が強いられるので、現実的ではない印象を持ちました(GX検定と炭素会計アドバイザー資格は、自身の任意の日付で可能)
③炭素会計アドバイザー資格
上記2資格と比較して、資格取得に至る費用が安く、個人として取組みやすいです。また、本資格自体の段位制度として、アドバンスト相当・シニアアドバイザー相当が整備済なので、JCNAカーボンニュートラル・アドバイザーと比較して、期待感が持てます。という表面的な情報だけでなく、下記2点についても非常に魅力的です!
一方で、飛び級制度はなく、入門編である3級から順々に資格取得を目指す必要があるため、少々時間がかかります。ただ、それを踏まえても、資格取得の費用が安いという優位性は変わりませんね
CDPパートナーの認定を受けている
なんと、本資格の運営組織である「炭素会計アドバイザー協会」は、気候変動に関する世界的な NGO である一般社団法人 CDP Worldwide-Japan の教育&トレーニングパートナーに認定されています!
民間企業が脱炭素経営を目指すにあたって、非財務情報の情報開示は必須であり、そのエンゲージメント先であるCDPの認定を受けていることは、非常に心強いっ!!
脱炭素領域で信頼感のある運営組織
また、サステナビリティ領域で実績のある「株式会社ウェイストボックス」が、運営組織「炭素会計アドバイザー協会」の代表理事&運営を務めています。私は日系大手企業の子会社に勤めていた際、親会社と連携してJクレジットに取組んでいたのですが、ウェストボックス社が親会社を支援していました。「脱炭素領域で大手企業をサポートしている会社が運営している資格」という点は、信頼感が高いなと感じています!
数ある中で、どの民間資格を選ぶか
と3つの民間資格をご紹介してきましたが、「数ある中で、どの民間資格を選ぶか」という冒頭の問いに対して、私は「炭素会計アドバイザー資格」と答えます。個人の取組としてチャレンジするという観点で、費用の多寡が影響していますが、上記で列挙した2点は大きな訴求ポイントですね!
「シニアアドバイザーを見据えて、チャレンジする」という視点に立ち、脱炭素アドバイザーに取組む者として、最後に各資格の特徴を列挙します。
GX検定
○:シニアアドバイザー相当の資格が既にある
○:GX実行会議等の政府委員である「竹内 純子氏」と共同開発している
✕:資格取得に至る費用が高い(アドバンス取得に講習+試験で7万弱)
JCNAカーボンニュートラル・アドバイザー
○:GX検定よりコスパよく、アドバンスを取得できる(講習+試験で3万弱)
✕:シニアアドバイザー相当の資格がまだない
✕:講習と試験の日程が限定的
炭素会計アドバイザー資格
○:シニアアドバイザー相当の資格が既にある
○:CDPパートナーの認定を受けている
○:脱炭素領域で信頼感のある会社が運営している
△:飛び級制度がなく、一番下の段から順に資格取得が必要(ベーシック&アドバンスの取得に至る費用は4万未満と安価)
おわり
今回、「脱炭素アドバイザーに対する切実な願い」も記そうと考えていましたが、文量がいい感じになったので、こちらは本件の「編集後記」で扱いたいとおもいます~