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ボクたちはみんな大人になれなかったの感想を書いたバイヤー猫

更新者まえがき


noteの皆さんご無沙汰しております。バイヤー猫が「ボクたちはみんな大人になれなかった」を読んで感想を書いたみたいなので、私が記事にします。
燃え殻さんという方が書いた本。私はてっきりすばる新人賞取った人だったかなぁと思っていましたが、どうやら違ったようです。
私は体調を崩し、なかなか更新ができなかった間に、バイヤー猫はせっせと本を読み、せっせと感想を送りつけてきていました。ごめん、バイヤー猫。更新する気はあったのだよ。

燃え殻さん簡単なプロフィール

1973(昭和48)年神奈川県横浜市生れ。2017(平成29)年、ボクたちはみんな大人になれなかったで小説家デビュー。
都内のテレビ美術制作会社で企画デザインを担当をしている方で、クリエイター畑の方みたいです。
ツイッターは約25万フォロワー。とんでもない数字ですね。
他にもエッセイや漫画の原作など、多方面で活躍している方みたいです。


ボクたちはみんな大人になれなかった 感想 

ボクたちはみんな大人になれなかった 燃え殻 著

あらすじ

2017年ウェブサイトで連載。デビュー作。癖で開いたFacebookの知り合いかも?の文面と共にひとりの女性のアイコンと名前が表示される。かつて、自分より唯一好きなってしまった女性だった。90年代のあの頃への回顧録。

感想

ノスタルジー漂う文章。90年代を知らない世代はどういう風に受け止めるのだろうと世代間のギャップが気になった。ただ読み進めるうちに、時代や世代の問題ではなく、人が求めているものはそんなに変わらないように思えてきた。
「自分がすみかにしている場所以外に、別の顔をして別の自分を演じる居場所を持つことが人生には必要なんだ」本名とは別な名前で文通相手を探していたのが、SNSで知らない誰かと知り合うことへと変わったみたいに。「幸せというのは嬉しいこともくだらないこともその人に話したいと思えること、そう思える人がいるということ」というのは、共感もあり、特定の誰かがいなくても人は幸せになれるのではという反対の気持ちもある。

普通でいたくない、人とは違うと思いたいボクが、誰にでも思い当たるであろうイタイ部分に触れてくる。自分を卑下しているようで、自己陶酔にも感じるぎりぎりのライン。崇拝とも言えるほど求めた女性は別な誰かのもとへ行き、裏切られたとも言えるのにそれを追求できない弱さにリアルを感じた。唯一の人と出会えることの奇跡を幸せだと思う。ただその人と離れることが訪れる人生は幸せだろうか?出会えただけで幸せと思えるだろうか。

一人の人生が濃縮されている様な文章。読んでるときよりも読後の方がいろいろ考えてしまう本だった。

Netflixで映画化もされているらしいよ。

評価

バイヤー猫に評価を聞いてみたところ
評価は★★★★☆
だそうです。なかなか高評価。

更新者あとがき

なかなか詩的な小説を読んだのかなぁという感想です。
別の顔して別の自分を演じれる場所が必要、演ずるというのはあまりピンと来ないかもしれないです。
仕事している自分と、友達と遊んでいる自分、こうして記事を書いている自分と、どれも必要なところは同感です。ただ、私自身演じるという意識はなく、どの自分も違いますが、どの自分も本物だと感じます。本当の自分というのは内在的なものではなく、人と相対している自分が、本当の自分と感じます。
演じれるのはフィルムの中だけ、と思うところです。
必要なのは居場所なのかなとも思います。

普通でいたいけど、人と違う自分でいたいというのは、SNS文化で顕著に感じるようなりましたね。なんかみんなそうなんじゃないかな、って思います。おじさんもおばさんも有名になりたくて、youtube始めたりするのも、そういうところから来てるのかもしれません。
決して悪いことではなく、大人だろうが子供だろうが、普通じゃつまらない、なにか違うことがしたいって思うことが自然で、それが叶えられる世の中になったのかもしれません。

幸せとは結果論な感じもしますが、この小説でどのような結論に至ったのか、読んでみたいなと思いました。

またバイヤー猫が感想書いたら記事にします。



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