【リフレクション】共創的なデザイン評価:Xデザイン学校2023アドバンスコース#9
プロトタイプによる評価を繰り返すことはデザインの基本である。
評価対象は、ヒト、モノ(技術)、ビジネス、ビジョン、組織などがある。
評価の目的はプロジェクトの目的と一致する。
当たり前ではあるが、デザイン評価の活動が含まれるプロジェクトでは、プロジェクトの目的についてチームの認識が揃っていないと、良い評価を計画できない。
プロジェクトの目的に対して、評価対象、評価の視点を設定し、各専門家の意見を総合的に反映する(マトリクス評価)ことで、チームとして納得感をもって評価ができる。
対象ユーザーと一緒にデザイン、評価することもある(Design, with people)。
主な評価の視点
ビジネス視点(ビジネス目標、コンセプトの合致度、ステークホルダーの要求など)
ユーザー視点(新規性、魅力性、使いやすさなど)
技術視点(実現性、技術目標、品質、コスト、メンテナンス性など)
主な評価方法の視点
包括的評価(最終的な体験の評価)/個別的評価(体験の各要素の評価)
定量的評価/定性的評価
主観的評価(ユーザーがどう感じるか)/客観的評価(ユーザーの行動観察、データを見て評価)
専門家による評価(従来の視点で評価される場合があるので注意する)/非専門家による評価(専門家ではないので複数人で評価すると良い)
短期的評価/長期的評価
評価指標の種類
アウトプット(活動)指標:やってみてどうだったか
アウトカム指標:満足度、使いやすさなど
プロセス指標:各ステップでの評価
評価指標を設定する際の参考にする指標
従来の評価値
競合の評価値
自分たちの目標
サービスデザインにおいては、ビジネス的な評価も重要になる。
コンセプト段階では、採算性よりも仕組みが成り立つかどうかを評価するために、ビジネスモデルを視覚化する。
ビジネスモデルを詳細化する際に、サービスブループリントを使ったり、対象者ごとのストーリーボードをつくる。
ビジネス的な評価項目の例
戦略性:経営/事業方針、ビジョンに合っているか
事業性:採算性、経営資源に適しているか
市場性:参入するのに十分な市場規模があるか、市場の成長性/収益性、市場に受け入れられるか
実現性:技術的に実現できるか、いつまでに実現できるか、チャネルの実現性、予算
社会性:コンプライアンス、CSR、環境への配慮、ユニバーサルデザイン、安心/安全
UXデザイン、UIデザインの役割で活動していると、ユーザー視点の評価にフォーカスすることが多いかもしれない。
多様な評価の視点があることを考慮して、各専門家とともに共創的に評価ができるようにすると、より良いデザイン活動ができそうだ。
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