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共創ワークショップにおけるアイデアの多様性の高め方

この記事は2019年2月19日に開催されたs-dev talks 〜サービス開発勉強会〜「仮説の立て方」でお話しさせていただいた内容です。

こんにちは。マネーフォワード Xの佐々木(@toshiyassk)です。

今回は「共創ワークショップにおけるアイデアの多様性の高め方」についてお話しさせていただきます。


マネーフォワード Xとは

Money Forward Xは、クライアントの様々な課題と向き合い、Money Forwardが培ってきたテクノロジー&デザインの力を掛け合わせることで新たな便利や快適を叶えるサービスを、ともにつくりあげる集団です。オープンで公正なお金のプラットフォーム構築を目指して。自由にカタチを変えながら、あらゆる課題解決をサポートします。

マネーフォワード × クライアントによる共創」「マネーフォワードが培ってきたテクノロジー&デザインの力を掛け合わせる」「自由にカタチを変え、何者にでもなれる」という意味が「X」に込められています。

マネーフォワード Xでは3つのポリシーを掲げています。
共創プロジェクトにおいて、ユーザー視点で本質的な課題を理解し、柔軟なプロセスで課題解決に取り組みます。


マネーフォワード Xのデザインプロセス

MFSD(Money Forward Service Design)は、マネーフォワード Xがパートナーとの共創によってユーザー中心のサービス、プロダクトを開発するための基本となるメソッドです。プロジェクトに応じて柔軟に適切な手法を使いながら開発します。

企画フェーズで、プロジェクトのメンバーがクライアントの課題や成果物に対する共通認識をもち、サービスづくりのスピードを上げるためにワークショップを行います。


マネーフォワード Xの共創ワークショップ

ワークショップでアイデアの多様性を高めると、良いアイデアが出てくる可能性が高まったり、馬鹿げたアイデアで和やかな雰囲気をつくれたりします。
(例えば、画面上の資産額が誰かに見られても良いようにありえない金額が表示されるモードに切り替えるなど、くだらないアイデアを発表して笑いをとりにいったりします。)


ワークショップのプロセス

ワークショップは二日に分けて2時間ずつ行なっています。
一日目は課題の発散・収束を行う問題発見フェーズ、二日目はフォーカスした課題に対するアイデアの発散・収束を行う問題解決フェーズです。

効率的にワークショップをすすめられるように、事前に課題や対象ユーザーについてクライアントにヒアリングをしておきます。


ワークショップの成果物の例

二日間のワークショップでは、展開したアイデアの優先順位の検討まで行います。

ワークショップで検討したアイデアをもとに、最終成果物としてストーリーボードのようなかたちでサービスの利用イメージを視覚化します。


共創ワークショップにおけるアイデアの多様性の高め方

クライアントとの共創ワークショップを実践してきたなかで、似ているアイデアが展開されて多様性が上がらないという問題が見えてきました。


なぜアイデアの多様性が上がらないのか

ワークショップの二日目でアイデアを持ち寄り共有すると、マネーフォワードとの共創の特徴である家計簿データを活用して問題を解決するアイデアやクライアントが既に想定しているアイデアが集まりやすい傾向があります。似たようなアイデアが集まるとアイデアを共有する時間も効率的でなくなってしまいます。

ワークショップの前に想定されている可能性が高い問題解決型のアイデアだけでなく、クライアントのバイアスを壊し、共創する価値が高い提案型のアイデアをもっと展開するためにアイデアの多様性を高める必要があります。


アイデアの多様性を高める方法

アイデアを展開するときのフレームワークとして、UXに関連する要素を組み合わせたマトリクスを使います。

例えば、「ユーザーにとっての価値」と「サービス利用の各シーン」を組み合わせてアイデアを展開します。
サービス利用中のアイデアに集中することが多いので、サービス利用前や利用後にも着目することで長期的な体験を考慮したサービスのアイデアを展開しやすくなります。

どんなユーザーが利用するのかによっても展開されるアイデアが変わってきます。


多様なメンバーを集める

マネーフォワード Xの多様なメンバーとクライアントの多様な部署の方に参加していただくことで、いろいろな視点からアイデアが展開されやすくなります。(コンセプトまでをつくるプロジェクトでは、デザイナーとビジネス職のメンバーをあわせて5名程で参加することが多いです。)


ワークショップでつくったコンセプトの仮説検証

企画フェーズの共創ワークショップでサービスのコンセプトを視覚化した後は、プロトタイピングフェーズでユーザー調査を行なっていきます。

現状把握のための調査のときに、コアとなるコンセプトの利用イメージを視覚化しポイントを絞って検証も行うことでプロトタイピングのスピードを上げていきます。


まとめ

1. 共創ワークショップによってメンバーで共通認識をもちながらアイデアを視覚化する

 2. アイデアの多様性を高めるために「価値」×「利用シーン」などの組み合わせで発想する

3. ワークショップでつくったコンセプトを現状把握の調査と同時にポイントを絞って検証する

マネーフォワード Xではプロジェクトを行う度にナレッジ化し、MFSD(Money Forward Service Design)のメソッド自体をブラッシュアップし続けています。


最後に、マネーフォワード Xでは、新たな金融体験を一緒につくっていくUXデザイナー・リサーチャーを募集しています!


ありがとうございました。

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