ナレッジを循環させてチームを前進させる取り組み
Money Forward Xのデザインチームでは、チームをさらに前進させるための種まきとして、デザインのナレッジを循環させる取り組みを始めました。
Money Forward Xは、自社プロダクトとパートナー企業との共創プロジェクト、BtoBtoCとBtoBtoBなど、幅広い事業領域を担っているので、各領域で行われるデザイン活動の中で、多様なナレッジが生まれています。
チームとしてナレッジを活用しきれていない課題
デザインチームの規模が少しづつ大きくなり、過去のプロジェクトのナレッジを探して活用するのが難しくなっているという危機感が高まっていました。
これまでも、定期的にプロジェクトの振り返りをまとめて共有したり、勉強会の機会をつくってはいましたが、さらにナレッジの活用と更新し続ける仕組みができることで、よりチームとして成長していけるのではないかと考えています。
組織におけるナレッジの活用については、2023年1月に開催された、DesignOpsMeets #1 DesignOpsを立ち上げた理由と各社の取り組み【オフライン】のイベントで、グッドパッチさんのお話が印象に残っています。
グッドパッチさんでは、ナレッジエバンジェリストのような人が、プロジェクトの状況に合うナレッジを紹介したり、プロジェクトが終わったらナレッジを言語化して発表してもらうように促しているということでした。
MIMIGURIさんの「組織拡大のなかで、ナレッジをいかに共有するか?」をテーマに話されているCULTIBASE Radioにもヒントがあり、特に下記のポイントが勉強になりました。
トップダウン的にナレッジとして勉強会で共有するポイントを明らかにしていくことと、ボトムアップ的に課題や暗黙知を口頭で共有することを足場かけにして、形式知の種を見つけることで、ナレッジを言語化することにつなげる。
ナレッジを共有する際は、Howだけではなく、「組織にとって良いことは何か」を問うWhyも一緒に共有することが重要。
以上のようなナレッジ共有の知見を意識して、ナレッジを共有する仕組みを考えていきました。
ナレッジ共有を促すデザイン勉強会と周辺の活動の関係
Money Forward Xの現在のデザインチームは、主にパートナー企業との共創ビジネスを担うデザインコンサルティンググループと自社プロダクトのデザインを担うプロダクトデザイングループにわかれています。
この2つのグループと事業領域を越えた学びと交流を促す機会をつくることを目的として、デザイン勉強会を定期的に開催することにしました。
多様なプロジェクトの振り返りから生まれるナレッジの共有、蓄積、活用、更新の循環ができている状態を目指します。
デザイン勉強会をナレッジ共有を促す場として設定し、他の定期的な振り返りの機会との関係を考慮して、形式知の種を見つけてナレッジを言語化するまでの仕組みをつくれないかと考えて実験しています。
定期的な振り返りの機会としては、月1回の各自の活動について発表する会、週1回の気軽な振り返りを共有するグループ定例などがあります。
そこで話される課題や形式知の種を勉強会の運営メンバーが見つけて、勉強会でのコンテンツを決めます。
コンテンツが決まったら、発表者にナレッジの言語化、発表の準備をしてもらいます。
デザイン勉強会の流れ
デザイン勉強会は月に1回、1時間で下記のような流れで行っています。
1. ナレッジの発表と参加者からのコメント/質問に回答する
2. チームに分かれて学びになったことをまとめる
3. 各チームの学びになったことを発表する
Miroでフレームをつくり、リモートで参加するメンバーも一緒にリアクションやコメントを残しながら学びを共有できるのが楽しいです。
さいごに
チームにナレッジを循環させる取り組みを本格的に始めてみて、成果が出てくるのはまだ時間がかかるかもしれませんが、ナレッジ共有の土台ができてきたと思います。
パートナー企業との共創プロジェクトと自社プロダクト、サービスデザイナーとプロダクトデザイナー、それぞれの領域で生まれるナレッジが相互作用するような、Money Forward Xらしいナレッジ共有ができる状態を目指したいです。
そして、Money Forward Xでは、共にデザインチームを前進させる仲間を募集しています。
次回の投稿は、デザインコンサルティンググループのリーダー、あやねさんです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。