登場人物の苦悩と葛藤を描くコツ
こんにちは。未来の直木賞作家、小説家の川井利彦です。
今回は「登場人物の苦悩と葛藤を描くコツ」についてご紹介します。
本題に入る前にお知らせです。
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▼登場人物の苦悩と葛藤
それでは本題です。
登場人物の苦悩や葛藤は、物語に深みとリアリティを与える重要な要素です。
そこで今回は、その心の葛藤を読者に分かりやすく伝えるためのコツをご紹介します。
1.登場人物の感情を具体的に表現する
登場人物の感情を抽象的ではなく、具体的な言葉で表現することがポイントです。
例えば、「悲しい」という言葉よりも、「涙がこぼれそうなほどの寂しさが胸を刺す」といった表現が感情をより深く伝えることができます。
「彼女は窓の外に目をやり、雨の滴が窓を伝う様子を見つめた。心の中には、一雫一雫が彼女の寂しさを映し出しているようだった。」
このように登場人物の感情をより具体的に描くことが重要です。
さらに情景や環境と組み合わせることで、より伝わりやすくなります。
先ほどの「雨の雫」のような表現を活用することで、一気に伝わりやすさがアップします。
2.葛藤を会話に組み込む
登場人物の葛藤は、他の登場人物との会話を通じて表現できます。
会話を通じて感情を交わすことで、読者は登場人物の内面により近づくことができます。
例えば「本当にそれでいいの?」彼は微笑むが、その背後には押し殺した感情がにじんでいるのが見て取れた。」
このように会話を上手に活用することによって、内面の葛藤を描くこともオススメです。
3.内なる声を活用する
登場人物の心の声を読者に届けることで、葛藤を深く掘り下げることができます。
登場人物が自分自身と向き合う独白は、その人物の複雑な感情を読者に理解させます。
例えば「彼の言葉が正しいのかもしれない。でも、それは同時に、私の心に深い傷を負わせることになるのだろうか。どうしても答えが出せない。」
このように内なる声を活用することで、登場人物の葛藤や苦悩を描きやすくなります。
ただしこの内なる声があまりに多いと物語が進むのが遅れてしまい、読者が退屈してしまう可能性があるので、注意が必要です。
▼まとめ
ここまで「登場人物の苦悩と葛藤を描くコツ」についてご紹介しました。
登場人物の苦悩と葛藤を分かりやすく描くには、具体的な感情の表現、対話を通じた表現、そして内なる声の活用が欠かせません。
これらをバランスよく組み合わせ、読者にとって感情移入しやすい状況を作り出すことが、物語をより面白くさせる秘訣です。
登場人物の苦悩と葛藤は読者の共感を得るための、非常に有効な手段です。
ただし苦悩や葛藤のその後を描くことも忘れてはいけません。
登場人物が苦悩と葛藤を乗り越えた先にあるはずの「達成や成長」
ここまで描くことで読者をより楽しませることができます。
登場人物が苦悩や葛藤を抱えたまま、物語が終わってしまうと、読者の満足感は著しく低下してしまいます。
「苦悩や葛藤」と「達成と成長」
これをセットで考えておくことが大切です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
小説家の川井利彦でした。
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