見出し画像

【2027年】 統失2級男が書いた超ショート小説

「広島市の男と長崎市の女との間に生まれる子の子孫が82年後、アメリカを滅ぼす。父母の名、子の名、子孫の名までは分からない」ワシントンの研究所の一室で盲目の老予言者スーザン・スタージノンは譫言の様にこの言葉を繰り返した。そしてこの報告を受けたハリー・S・トルーマン大統領は、直ちに広島市と長崎市への原爆投下を指示した。

由美は1995年にイラン人の父親と日本人の母親との間に生まれた混血児で姓をアハマドと云った。由美はイランで生まれ育ったが、アメリカがイランに宣戦布告をした12歳の時、母親と共に日本に避難して来ていた。イランに残った父親はその2年後、アメリカによる原爆投下で45年の短い生涯を終える事になった。

成長した由美は北京大学で電子工学を学び、卒業後は中国の軍事兵器会社に就職した。由美はそこで32歳の時に対人電磁波兵器を発明する。中国の人民解放軍はこの新兵器を使用し1億9千万人ものアメリカ白人を一瞬にして脳梗塞による麻痺状態に陥らせた。アメリカの同盟国は人民解放軍の新兵器を恐れ、どの国も救助隊を出す事は無かった。斯くして1億9千万人のアメリカ白人は全員、餓死してしまいました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?