2023年 12月13日 水曜日 徒然日記 読書「金魚たちの放課後」…生と死とサヨナラとうつ病…

皆さん、おはよございます。徒然日記のお時間です。今日も最後までお付き合い下さると嬉しいです。

今日は大体晴れるみたいですね。気温も結構上がります。

さて、今日も読んだ本の紹介と感想です。
タイトルは

金魚たちの放課後
河合二湖


金魚たちの放課後

という本になります。また図書館の中高生向けの読み易い本ですが、今、難しい本を読んでいるので…果たしてそれは紹介できるか…

この本の物語は大きく二つ、「水色の指」と「サヨナラ・シンドローム」という話になります。

ザックリ言うと「水色の指」は金魚を育てる話、「サヨナラ・シンドローム」は金魚の引っ越しの話です。
前者は小学五年生、後者は中学二年生が主人公です。

「水色の指」とは、植物と心が通い合っている人を「グリーン・フィンガー」という事から、金魚だから「水色の指」と呼んでいます。

金魚の養殖所で金魚を買った事から物語は始まります。

主人公は世話をしても、金魚が死ぬから「死神の指」と言っていたりします。
自分も縁日で金魚すくいをして飼っていたことを思い出しながら、読んでいました。でも、安い餌をあげてすぐブクブク太り、死んでいったから、自分も「死神の指」かもしれません…

金魚の死に関しては、主人公の母親は看護師なので病院で、金魚の養殖所のおじさんは養殖所で、人一倍多くの死に立ち会ってきた、とあります。

沢山の生と死の先に見えるもの…それは一体何でしょう…
自分はうつでよく「死にたい」と思ってきたから、生き物の死に敏感になりながら読み進めていました…

「サヨナラ・シンドローム」は主人公が父親の仕事の都合で、アメリカのボストンに引っ越す事から始まります。そして金魚をどうするか…

主人公は何度も転校を繰り返してきたから、それにはあまり抵抗はないのですが、海外まで金魚を持っていく事が果たして可能なのか、色々調べたり聞いたりします。

そして、海外へ引っ越していく自分を、歌詞は英語で分からないけど、スティングの
「Englishman In New York」という曲とダブらせています。
ニューヨークで暮らすイギリス人の孤独を歌っている曲…音楽大好き人間のワタクシには堪らない設定です。

あと、「サヨナラ・シンドローム」とは「今いる場所を去る日が近づくと起こる様々な現象」の事を指す、主人公の父親の造語です。

引っ越し間際、「Englishman In New York」の寂しげな声と音楽が溶け合って、見慣れた景色の隅々まで広がっていく「サヨナラ・シンドローム」が起こります…

引っ越しの経験はありませんが、うつが酷かった時の自分も、切ないメロディーを何度も聴いては浸っていました。

引っ越しにあたって、主人公は「絶対的な味方は友達よりも家族」だと確信します。母親は「『絶対的な味方』は一生のうち、一人か二人出会えればラッキー」と言います。

自分にとっても「絶対的な味方」は母親だなぁとか思ったりしました。

という訳で生き物を飼っている人、飼ってない人、飼ったことがある人、無い人にも読んで欲しい一冊だなぁ、何て事を思う今日この頃でした。

追伸
今日の一曲…物語に出てきた、スティング Englishman In New York


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