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【解決法】中断した商品開発を再開させるには
1.事例紹介
今回は、商品開発において、特許出願した技術につき、顧客から新たな商品開発の依頼をいただいた事例についてご紹介します。
2.注意すべきこと
先に、自社で構築した技術を他の商品開発へ展開するためには、特許を出願し、構築した技術を棚入れしておくことをお伝えしました。
棚入れした技術を新たな商品へ適用する場合には、以前の適用商品と比較し、ニーズ、要求特性の目標値、そして課題がどのように異なるのかを明確にすることが大切です。
3.状況
あるお客様よりいただいた商品開発において、構築した技術につき特許の出願、及び技術の棚入れをしました。
後年、他部署より、以前棚入れした技術について教えてほしいとの、連絡がありました。
顧客情報からの部品の断面写真を見て、棚入れした技術が使われていることがわかりました。そして、その部品の適用先はスマホを想定しており、顧客は出願した特許を見て、依頼してきたとのことでした。
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さらに今回の適用商品は、前回において要求されたパワーよりも、サイズが小さく薄いことがニーズとして求められていました。
そこで他部署へは、棚入れした技術の内容と前回の開発で達成出来なかった状況を説明し、新たな商品のニーズ・要求特性から、今回の開発における課題を明確化・設定することにより、スムーズに開発を再開することができました。
4.解決方法
以前の商品と比較し、ニーズ、要求特性の目標値、そして課題がどのように異なるのかを明確にすることから、技術適用のハードルの高さがわかります。
この棚入れした技術は、現在、さらにまた別の商品への適用検討が続けられています。
5.失敗しないために
新たな適用検討を開始するのか、しないのか の判断をするためにも、以前、適用を検討した商品との課題の違いを、明確にすることをオススメします。
今回は、商品開発において、特許出願した技術につき、顧客から新たな商品開発の依頼をいただいた事例についてご紹介しました。