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【課題解決】中小製造業の技術経営 モジュラー型産業 工作機械
中小製造業の商品開発を伴走・支援 TECH-TOSHIです。
今回は、「中小製造業の技術経営」から、『モジュラー型産業 工作機械』について、ご紹介します。
1.ポイント
内容は、
『カスタマイズやアフターサービスの良さが中小製造業への顧客からの評価』
でした。
<モジュラー型産業 工作機械>
①アーキテクチャが、汎用品は組み合わせ型で顧客要望に合わせカスタマイズし、専用機は顧客との擦り合わせ型
②国内市場(受注額)は、景気動向による顧客企業の設備投資動向に伴う変動が大変激しい業界
③中小企業から大企業まで多数の企業が参入している業界
カスタマイズやアフターサービスの良さが中小製造業への顧客の評価基準。
⇨大企業も参入して競合する業界なので、中小製造業にとっては、サービスの良さでの差別化や専用機・特定製品・特定用途への集中が必要。
高度な品質・加工精度を要求される機械であり、工作機械メーカーでは、長年の熟練や技術ノウハウの蓄積が必要とされる。
アーキテクチャは組み合わせ型でも、必ず顧客ニーズに適応したカスタマイズのための高度な技術が要求される。
また、専用機は顧客との擦り合わせを基に開発・設計を進行していくので、擦り合わせ型と言える。
海外での設置時のサービスやアフターサービスが重要となる。海外メーカーとの競争も激化している。
多数の企業が参入している業界であるので、カスタマイズやアフターサービスの良さが顧客の評価基準となっている。
中小製造業では、サービスの良さでの差別化を図るか、大手が参入しにくい手間のかかる専用機に特化するか、特定の製品や特定の用途へ集中することでその製品や用途の分野の熟練や技術ノウハウを蓄積するかなどが、大手企業との市場での棲み分けを可能とする方策である。
高付加価値の製品開発を目指した開発力を重視することは必須となる。
顧客との密接なコミュニケーションでニーズを完全に満足させる対応力。
一歩進んだ顧客提案のための新製品・新技術の開発力や、製品機能だけではなくサービスでの差別化を図ることで、広範囲な顧客や用途を開拓することが必要となる。
出所)鈴木(2019)、「中小製造業の技術経営」、P298-299、同友館
2.気づき
気づいたことは、
『大手企業とは、技術による差別化ではなく、サービスの良さで差別化を図る』
です。
3.解決策
山田(2012)は、その著書『競争しない競争戦略』で、ニッチャーのとるべき戦略定石として、「量」と「質」の軸からニッチ戦略を10に分類しています。
<参考>
4.今後の課題
多数の企業が参入している業界において中小製造業は、大手企業とは正面から競争しないよう、ニッチャーの戦略定石を理解した上で、自社のポジションを構築するべきです。
先日県内のとある中小製造業の役員へ、上記の『競争しない競争戦略』を、ご紹介しました。非常に勉強をされておられる方で、同業他社とのポジションの違いについて強い関心がおありで、「参考になる書籍を紹介してくれ」と言われたのは、初めてだったので驚きました。
今回は、「中小製造業の技術経営」から、『モジュラー型産業 工作機械』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。
尚、その他にも、この分野においての実践的なノウハウを投稿しています。