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【課題解決】中小製造業の技術経営 擦り合わせによるモノづくりが競争要因 2000年〜現在 

中小製造業の商品開発を伴走・支援 TECH-TOSHIです。

今回は、「中小製造業の技術経営」から、『擦り合わせによるモノづくりが競争要因 2000年〜現在』について、ご紹介します。


1.ポイント

内容は、

擦り合わせによるチームワーク型の強い現場力を中心としたモノづくり が競争要因

でした。

<2000年〜現在>

2000年代以降のデジタル化・エレクトロニクス化の中でも、現在における技術面で最も留意しなければならない動きは、

①付加製造技術と言われる3Dプリンタの登場

②スマホやその他情報通信機器を搭載した製品もネット経由のデジタル化の進展

③モジュール化の一層に加速と併せて、モノ作りの主体が顧客になることが多くなる

とともに、モノづくりがハードの製造・販売から顧客価値やシステムをハードを通じて顧客に提供するように劇的な変化が続いている。

NC工作機械では中小製造業も含めて世界の中でも先行していた日本が、3Dプリンタの生産では、米国企業などの大きく後塵を拝している。

◆世界の3Dプリンタの累積出荷台数(1988〜2012年)シェア
 米国:71.2%、日本3.3%  
 出所)『2014年版ものづくり白書』

◆3Dプリンタの活用状況(日本国内)資料:経済産業省調べ(14年1月)
 既に業務で本格的に活用している企業 大企業:19.4%、中小企業:4.5%
 出所)『2014年版ものづくり白書』

日本のモノづくりが得意としていた熟練技術や擦り合わせよる高品質・短納期の優位が大きく揺らいでいる。

藤本の指摘するとおり日本の製造業の強みは、擦り合わせによるチームワーク型の強い現場力を中心としたモノ作りにあることは間違いがない。

中小製造業は、前述のモノづくりの構造そのものに変革を及ぼす可能性のある3Dプリンタにも、従来の強みを生かしながら対応しなければならない。

出所)鈴木、『中小製造業の技術経営』、P25-27、同友館

2.気づき

 気づいたことは、

擦り合わせとモジュール化をどう使い分けるか』 

です。

組み合わせ型であるモジュラー型の製品の代表は、パソコンや液晶テレビです。

そして擦り合わせ型(インテグラル型)の代表は、自動車といわれてきましたが、一部のエンジン搭載の高級車を除いて、EV化によるモジュラー型へと移行が進んでいます。

今後、日本の中小製造業が生き残っていくためには、どのような方向へ進むべきなのでしょうか?

3.競争要因から

 鈴木は、
「擦り合わせによるチームワーク型の強い現場力を中心としたモノづくりが競争要因」 
と、述べています。

つまり、あくまで、『日本の製造業の得意な擦り合わせを活かしたモノづくりでいくべき』 ということです。

ただし、擦り合わせも組み合わせも、モノづくりにおいては方法であると考えます。

つまり、顧客にとってみれば、擦り合わせで作られたモノでも、組み合わせで作られたモノでも構わないわけです。

4.その後

 また、鈴木は、『モノづくりがハードの製造・販売から顧客価値やシステムをハードを通じて顧客に提供するように劇的な変化が続いている』と述べています。

このことから、自社のビジネスモデルを見直してみる必要があるのではないでしょうか?

つまり、『顧客へ提供する価値とは?』から見直し、その価値を提供するための適切なモノ作りの方法として、擦り合わせまたは組み合わせ、または別のやり方を選択すれば良いのではないかと考えます

今回は、「中小製造業の技術経営」から、『擦り合わせによるモノづくりが競争要因 2000年〜現在』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。 

尚、その他にも、この分野においての実践的なノウハウを投稿しています。


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