『韋駄天街道』(1944年1月14日・東宝・萩原遼)
昭和19(1944)年、正月第二弾として白系で公開された、エノケン=榎本健一と長谷川一夫のコンビ作。幕末の木曽街道を舞台に、雲助が横行するなか、確実に、廉価で手紙を届けるシステムを作った、大店を飛び出してきた若旦那・長谷川一夫と、気の良い籠掻き・エノケンの娯楽時代劇。脚本は三村伸太郎。戦時下とはいえ、時局迎合のお説教くささはなく、エノケンのおかしさと、長谷川一夫のカッコ良さを楽しむことができる。
「不便な飛脚制度が新しい郵便制度へと移り変わって行く・・・徳川末期、木曽街道